1月19日、総合マーケティングビジネスを手掛ける富士経済は、通信販売(物販)の国内における通販市場の実態調査を発表した。
調査結果によると2013年の通販市場(物販)は前年比113.8%となる7兆7,634億円となった。2016年には2013年比135.7%の10兆5,352億円になると予測されている。
このうち、PC、スマートフォン、モバイル(フィーチャフォン・ガラケーなど従来型携帯電話)による注文に分類されるEC市場は5兆7,065億円。2016年には2013年比147.8%の8兆4,321億円と見込む。また、EC市場の割合が、2016年には80%に及ぶと試算されている。
ECの中で最も構成比が高いのは、PCサイト経由であり、2013年では市場の8割弱を占めている。スマートフォンサイト経由は2011年から本格化、通販事業者側がスマートフォン対応の動きを見せたこともあり、2013年には1兆円を突破した。今後、スマートフォン経由は、2016年には2013年の約2.3倍となり、ECにおける構成比は3割を超えると見られている。
また、注目に値するのはネットスーパー市場だ。2013年の市場規模は前年比111.9%の916億円、2015年には潜在需要の高さなどから1,000億円を突破すると予想されている。
以前から商品宅配のニーズは高かったが、働く女性の増加や高齢化の進行、インターネットの普及を受けてイオン 、ダイエー、サミットなどが次々と参入した。ネットスーパーは受注から配送までのコストが高く、取扱う商品が単価の低い食料品や日用品であることから、収益性を確保するのが難しく、2014にはサミットの撤退もあった。
国内ネット通販大手の楽天 も、2012年7月より「楽天マート」も展開している。この楽天マートは、楽天自らが仕入れ・販売を行うという直販スタイルだ。当初は豊島区、北区、板橋区、練馬区の都内の4区に限られていた配送エリアも今は東京都23区、町田市、神奈川県横浜市、川崎市までに拡大中だ。
ネットスーパーは、潜在需要が高く新規会員の開拓余地があることや、新規会員増加に加え既存会員の利用頻度向上を参入事業者が進めることで、今後も堅調に拡大し、2015年には1,000億円を突破すると予測される。
(ZUU online)
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