イオンの活路
イオンの本業であるGMS事業は規模の拡大と効率化により、収益化を図っていく方針であるが、価格戦略を重視する事業展開には不安もつきまとう。マルエツなど、首都圏の食品スーパーは高質商品の拡販により順調な業績となっている。コンビニ最大手のセブン&アイホールディングスではコンビニエンス事業、金融事業の好調により営業利益率はイオンの倍以上となっているが、スーパーマーケット事業は横ばいだ。価格戦略が重視される小売業界でも、価格だけでは生き残れない時代になっている。
国内の人口減少により消費は低迷し、国内GMS業界が縮小していくのは自明である。コンビニエンスストア、小型食品スーパーの増加により、既にオーバーストアと言われているなかでイオンの拡大戦略には疑問を感じざるを得ない。
消費の中心となる若者をいかに取り込むか、コンビニエンスストアに流れている顧客をいかに集客するか、激戦を極める小売業界での生き残り方にまだ答えを出せていないだろう。海外展開、首都圏への集中化、シニア層の取り込みなど、新たな市場への挑戦をしているが、生き残りに向けたハードルは高いであろう。
(ZUU online)
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