Toyota Motor Corp. Demonstrates Next-generation Advanced Driving Support System
(写真=Getty Images)

昨年末にトヨタ自動車 <7203> が燃料電池自動車(FCV)「MIRAI」の販売開始を公表するなど、大きな注目を集めている“水素エネルギー社会”。その実現のためには、FCVの普及だけではなく、エネルギーを供給するインフラの整備が必要だ。

より具体的に言えば、ガソリン車でいうところのガソリンスタンドの整備を進める必要があり、水素エネルギー社会では、自動車の燃料として水素を自動車に供給する水素ステーションの整備が必須の条件だと言えるだろう。

JXホールディングス <5020> なども現在、水素ステーションの運用を、徐々に進めているものの、水素エネルギーが普及していると言うにはまだまだだ。水素ステーションの整備はまだまだ普及期にはいっておらず、持続可能な燃料供給インフラの整備は課題の一つとなっている。


“環境配慮を追求した”ホンダ・岩谷の水素ステーション

同課題に取り組むのが、本田技研工業(ホンダ) <7267> と岩谷産業 <8088> で、スマート水素ステーション(SHS)と呼ばれる、水素供給施設の開発、製造を進めてきた。現状では、埼玉県のさいたま市と、北九州市で、水素ステーション運用の実証実験が行われており、同実験にも、ホンダと岩谷産業が共同で開発したSHSが投入されている。

SHSとは、パッケージ型と呼ばれる水素ステーションで、より小さなスペースに設置できる。さらに、コンプレッサー不要の高圧水電界システムを採用しており、水素タンクから水素を充填するノズルまで一つの筐体に収められている。基礎工事が完了している前提だが、工期もおよそ1日と非常に短時間で設置できることも特徴だ。

ほかにも特徴を兼ね備えており、“スマート”な水素ステーションを謳うのは、単体で水の電気分解を行い水素を製造、貯蔵する上に、再生エネルギーで水素を製造できる。太陽光発電で作った電気で水を電気分解し、水素を製造することもでき、さいたま市の現在進んでいる実証実験でも、ごみ焼却炉の排熱で発電した電気で水素を作り出すという取り組みが進められている。

再生エネルギーで、クリーンなエネルギー源である水素を作り出すという、環境配慮を追求したエネルギー源だともいえそうだ。


普及は実現可能?―水素エネルギー社会移行の課題

北九州市やさいたま市で進められる水素ステーションの実証実験だが、普及に向けては、越えなければならないハードルがまだまだある。FCVの普及そのものも進まなければならない上に、水素の供給インフラの整備も必要だ。

一部の報道によれば、水素ステーションの設置に必要な費用は4~5億円で、日本政府や東京都から補助金の交付も受けられるとのこと。経済的な負担を軽減させ、水素ステーションの設置を目指す事業者を支援する狙いだが、それでも事業者の負担は小さくはない。

また、水素ステーションを設置したとしても、まだまだ、管理、保守、メンテナンスコストも当然ながらかかる。この点について担当者は公開できないとしたものの、設置費用と管理保守コストを併せれば、こちらも少なくない金額を用意しなければならないだろう。

もちろん、水素ステーションの設置については明るい話題もある。社会の注目度も高く、全国各地の自治体でも、水素ステーションについての関心が高まっている様子をうかがえる。2015年2月末に開催された水素・燃料電池展には、ホンダと岩谷産業も共同でブースをだし、SHSを紹介しており、同ブースでは長野県の関係者らが、SHSの説明に熱心に耳を傾ける姿も見られた。

(ZUU online)

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