ウォシュレットの爆買いに中国共産党機関誌が苦言



中国人の日本における「爆買い」には国内からも批判が出ている。2月27日のウォールストリートジャーナルによると、人民日報の中国共産党の機関紙「人民日報」の国際版である「環急時報」は2月26日付け社説で、中国人観光客がウォシュレット買い漁っている報道について「消費者の衛生に配慮した日本製便座の良さを認めながらも、中国には中国人がこうした日本製品を購入することを恥ずかしく思っている人々もいる」とし「日本はかって、世界の家電市場を支配していたが、今では便座や炊飯器しか消費者から評価されておらず、このことは業界の衰退を象徴している」と批判している。さらに「国家が内需低迷局直面している時に日本に押し寄せ買い物する中国人客が、誇れるものでは無い事は明らかだ」と苦言を呈しているのだ。


中国人の買い物は品質重視と偽物への警戒



反日世論や国内からの批判もある中、なぜ中国人は日本で「爆買い」と呼ばれるほどの買い物をするのだろうか?答えは中国人の買い物に対する意識に隠されているかもしれない。

春節の電気街では福袋が売られていた。福袋にもかかわらず、なぜか透明の袋に入れられている。日本人なら中身がわからないだけに、ワクワクしながら開封するのを楽しみにするところだが、中国観光客向けの福袋は中が丸見えだ。中国人の買い物客は「中身が見えないモノは安心できない」と通常の福袋には手を出さない。中国人の持つ、購入時の警戒感の高さを表しているといえるだろう。

日本経済新聞社が、アジアの主要国で20歳代の消費動向を調べた「アジア10カ国の若者調査」によると、買い物の際に「価格」よりも「品質」「ブランド」「サービス」を重視していると答えた中国人が多いという。マレーシア、インドネシア、日本など大半の国の若者は「価格」としているおり、違いが顕著に表れている。それだけ中国での買い物では品質などに注意しなければならないということだろう。中国は世界の製造工場であるが、同時に世界の模倣品製造工場であることも、衆知の事実である。偽物に対する用心が含まれているのかもしれない。


安全、安心が日本製品の「爆買い」そして世界での評価につながる



中国観光客が日本で爆買いする背景には円安の影響もあるだろう。しかし、電化製品、食品など商品の安全性に加え、医薬品、化粧品などは模倣品でない本物が買えることの安心や信頼感が大きく働いていることがわかる。中国だけでなくアジア各国においても、日本の持つ真面目に作り込むものづくりの姿勢やおもてなしの心が高く評価されている。安全、安心、確かな技術だけでなくおもてなしの心など、日本の製品やサービスならではの良さをアピールしていくことが、今後激化するグローバル市場での競争における、日本製品の地位確立・発展の後押しとなるのかもしれない。(ZUU online 編集部)

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