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本日は、日本型オペレーティングリース(JOL)について扱いたいと思います。

ビジネスチャンスを模索している国内外の大手金融機関から注目を集め、投資対象や相続対策として有効視されております日本型オペレーティングリース(JOL)、あらためてJOLとはどのようなものか、その投資対象である航空機や船舶等につきまして、少しでも掘り下げられればと思います。

【参考】

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◉直近5ヵ年での日本型オペレーティングリース(JOL)の状況の変化


2007年は約2,000億円の市場規模でしたが、リーマンショックに伴いJOL組成案件は減少し、2008年には1,700億円に減少、2009年の約1,500億円を底として、以降は回復傾向にあり、2011年は約1,600億円となっております。
2011年時点のJOL参入企業が10社程度と、参入余地が多分にあり、投資対象の資産が航空機や船舶など高収益且つ高成長が見込まれますので、国内外の投資家の出資意欲を受け止める土壌が出来上がれば、今後の展開では、市場規模がリーマンショック前の水準以上となる可能性も十分考えられます。


◉JOLの種類・内容について


投資家が匿名出資の形態で出資を受けたSPCが、航空機や船舶などの資産を購入し、資産を事業会社にリースし、SPCが受けたリース料は匿名組合出資者に出資比率に応じて分配されます。リース期間は平均5-7年と短期間の設定が多く、リース終了時は、①SPCがリース資産を買取り、②リース資産を中古機市場に売りに出す、③借り手の事業会社にて買受、などの出口戦略が御座います。状況によっては④二次リース(再リース)というケースもあります。投資対象の資産は、主に下記の種類があります。

1航空機リース
航空機を購入して航空会社にリースするタイプです。
2010年時点の国内JOL案件の約68%を占めておりました。

航空機機材に対しても投資対象とするタイプのものもありますが、中でもエンジンは近年日本独自での開発も進み、注目されております。最も大きいサイズのジャンボジェット機(ワイドボディ機)は一機あたり100~200億円となります。
飛行機の償却期間は5年から10年ながら、実際の機齢はナローボディ機で27年、ワイドボディ機で24.5年と、耐用年数以上に持つので、中古市場も成熟しております。

2船舶リース
主に貨物船を購入して運送会社にリースするタイプです。
2010年時点の国内JOL案件の約30%はこのタイプでした。

航空機リースに比べて、①造船業者が多数存在し業界として競争が激しく、②規模が様々であり、③運送料の変動が激しい、といった特徴が御座います。貨物船の一隻あたりの価格は数億~数十億円となっております。
船舶の償却期間は10年から15年で、実際にも安全性・経済性を考慮して13年から15年で解体される場合が多いようです。

3その他のリース
海上輸送用コンテナ、ヘリコプター、特殊車両などがあります。
中でも、コンテナは2010年時点の国内JOL案件の約2%です。

ヘリコプターは、商業用、災害救助用、消防、ドクターヘリ、警察、海上保安庁など、幅広い用途で用いられており、機数は約800機と世界で5番目ながらも、時間当たりの運賃料が米国の1200ドルの4倍と、非常に高額の為、一般的には非常に馴染みの薄いものです。
今後、特に地震、台風、噴火など災害救助活動やドクターヘリなど、人命救助でのヘリ使用機会の大幅な増加を見越して、リース会社等からのより良い価格条件で多数の機体導入が見込まれます。