20日の東京株式市場の日経平均株価は、前週の米国株下落やギリシャ情勢への懸念が意識され、積極的な買いは入りづらく、前週比18円39銭安の1万9634円49銭となった。

21日は、中国が追加金融緩和を行ったことで米国株が大幅上昇したことや日銀の追加金融緩和期待を背景に大幅上昇し、前日比274円60銭高の1万9909円09銭で大引けとなった。

22日は、根強い相場の先高観と、浜田宏一内閣官房参与が「インフレ目標は物価指数からはエネルギー価格を除くべき」で、「(エネルギーと食品を除いた指数の)コアコアでも(物価目標を)達成できないのであれば追加緩和をする必要がある」と述べたことで、追加緩和期待がさらに高まり、日経平均株価は大幅続伸した。前日比214円28銭高の2万123円37銭で取引を終えた。

23日は、前日の海外市場で米3月中古住宅販売が予想を上回ったことなどが好感され米国株が上昇し、日本株にも追い風となった。しかし、ドル円相場がやや円高に振れたことや、高値警戒感から利益確定の売り物も多く、日経平均株価は小幅高の前日比53円75銭高の20,187円65銭で大引けとなった。

24日は、連騰を続けていたことで利益確定の売りが出やすい地合いであった。加えて、翌週より企業決算が本格化すること、統一地方選挙を控えていること、週末であることなどのマイナス要因が重なったことで日経平均株価は、前日比167円61銭安の2万20円04銭で今週の取引を終えた。


今週の株式展望

今週の株式市場は、重要な経済指標が多く、有力企業の決算発表も多いため、その結果や個別銘柄の決算内容に左右される展開が想定される。そして、最も重要な経済指標は日銀金融政策決定会合である。前週の相場は、日銀による追加金融緩和期待から買われていた可能性が高く、実際に追加緩和に踏み切ると予測するエコノミストが少ないことを考えれば、下落する可能性が高いと考えられる。

今週注目される経済指標は、28日から開催される、連邦公開市場委員会(FOMC)や、29日の米1-3月期GDP、30日の日銀金融政策決定会合および黒田日銀総裁会見、1日の3月消費者物価および3月失業率・有効求人倍率、米4月ISM製造業景況指数などである。また、29日に安倍首相が米連邦議会で演説することが予定されており、重要指標や要人発言に注意が必要である。

企業決算では、27日のキッコーマン <2801> 、資生堂 <4911> 、コマツ <6301> 、ファナック <6954> 、キヤノン <7751> 、28日のガンホー <3765> 、信越化 <4063> 、新日鉄住 <5401> 、積水化 <4204> 、パナソニック <6752> 、ホンダ <7267> 、大和証券グループ本社 <8601> 、NTTドコモ <9437> 、東京ガス <9531> 、東電 <9501> 、30日はアサヒ <2502> 、キリンHD <2503> 、ソニー <6758> 、野村 <8604> 、郵船 <9101> 、1日にヤフー <4689> 、サントリーBF <2587> など有力企業が目白押しとなっている。

また、テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドは、日経平均株価のローソク足の実体が2σと1σの間である。また、週足14週のRSIにおいても、70%台と依然、買われすぎと言える水準である。以上を考慮すれば、個別銘柄や重要指標でのトレンド変化に注意しつつも、基本は弱気スタンスで臨むべきだろう。(ZUU online 編集部)

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