相続時の手続きがよりスムーズに、場合によっては節税にも

個人の相続での主な問題は、不動産の分割協議や承継そのものに時間がかかってしまうことだ。特に土地については、分筆にコストがかかる。また共有持分にすると、将来の売却や相続の際のトラブルになりやすい。

しかし個人の保有資産を法人に移せば、将来相続が発生した際、相続の対象は不動産や有価証券ではなく法人の株式だけとなり、複数の資産を個人間で相続するよりもはるかにスムーズになる。

さらに、この場合の法人株式は、税法上「取引相場のない株式」となる。評価方法にはいくつかのパターンがあり、この中で評価額が低くなるような評価方法を選べば、節税につながる可能性が高い。また、「取引相場のない株式」については、相続だけでなく贈与も可能だ。金融危機などで資産価額が下落しているときに生前贈与をうまく活用すれば、節税効果が期待できる。

一般に、資産の運用額が年1000万円を超えれば、資産運用会社の設立を視野に入れてもいいだろう。ただし、法人設立はメリットだけでなく、維持コストがかかるなどのデメリットもある。両方を検討し確証を得た上で設立に踏み切れば、大きな節税効果が見込めるだろう。

鈴木 まゆ子(すずき まゆこ)税理士

税理士鈴木まゆ子事務所代表。2000年、中央大学法学部法律学科卒業。妊娠・出産・育児の傍ら、税理士試験を受験し09年に合格、12年に税理士登録。現在、外国人のビザ業務を専業とする行政書士の夫と共に外国人の起業支援に従事する。現在、国際相続などについての記事執筆に取り組む。税金や金銭に絡む心理についても独自に研究している。ブログ「 税理士がつぶやくおカネのカラクリ

【関連記事】
日産、円安影響で増収増益を確保 北米などで新車販売好調く
日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
日経新聞・四季報など全て閲覧可!?ネット証券は『情報の宝庫』
ドコモが夏の新商品とローソンとの提携を発表、巻き返しなるか?
上場へ再申請!時価総額1兆円か?LINEのIPO株を最速で手に入れるには?