これからの「長期的な成長」

『家族経営』は長期的な視点で人材育成を行うことにより、長期的な事業の形成に役立ってきた。

しかし、現在日本経済は急激な高齢化と人口減少に直面している。『人不足』があらゆる業界において問題となっている。このまま成長を続けると、人が足りなくなり、売上規模の追求という経営では生き残れない。

今、日本の企業に求められているのは、「いかに多くの雇用を創出できるか」ではなく、「いかに効率良く経営ができるか」に変わりつつある。事業に投下した資源、資本をより効率的に運用することが、経営者に求められているのである。


企業と投資家との『協創』

企業が株主価値を追求することに対して、日本ではアレルギー反応が見られた時期もあった。しかし、「企業は誰のためにあるのか…?」ではなく、株主は企業にとってどういう存在であるのかを考える必要がある。

企業の持続的な成長のためには、イノベーションを起こし続けなければならない。もちろん成功する事業もあれば、失敗する事業もある。しかし、企業は限られた資源の中で『リスク』を取り続けなければ生き残れない時代となったのだ。

収益率を高める事業を生み出すためには、『リスクマネー』が必要である。それが株主からの投資だ。株主は企業が提示する事業計画に期待して投資をし、企業はその期待に応えられるよう事業を創っていく。つまり資本主義の大原則が、いま求められるようになっているのだ。

人口減少という国力の衰退、言い方を変えると、経済の飽和状態にある中で、企業が継続的に事業活動を行い、企業価値を生み出し続けるためには、資本主義の大原則に立ち返り、その事業が生み出す付加価値を株主に対し示すことが重要になってきたのである.

(ZUU online 編集部)

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