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(写真=Thinkstock/Getty Images)

キユーピー株式会社〈2809〉は、今年の春か夏をめどにハラル認証対応のマヨネーズを日本国内での販売を開始予定だ。

そのハラル認証とは、食品をはじめ、化粧品や医薬品など豚肉やアルコールなどを禁じるイスラム教徒に合わせさまざまな基準を設けることによってイスラム教徒が安心して使用・購入できる商品に認証を与える仕組みである。ハラル認証の対象は食品を中心に、化粧品や医薬品、介護用品などにも及んでいる。

ハラル認証対応の商品やサービスは、イスラム教徒にとって購入する際の重要な判断材料になっており、一般的にまだ認知度は少ないが、新たなビジネスチャンスとして多くの企業が導入を開始している。


ハラル認証の取得条件とは?

ハラル認証を取得するには、所定の認証機関への審査が必要である。このような認証機関はすでに多くの国で設置されているが、国によってその体系は多岐にわたる。

日本国内では、NPO法人ハラール協会をはじめ、6団体がハラル認証機関として存在し、ムスリムフレンドリー、ローカルハラルというような認証団体が独自に提唱する規格もある。

ハラル認証の取得に関して、NPO法人日本ハラール協会では、①企業としてハラール製品を生産する体制が整っていること。ハラールプランを作成すること ②製造・生産過程に加工が施されるものには全ての原材料においてハラール性が確認できる物のみを使用すること ③ハラールサプライチェーンを遵守すること ④社内のイスラム教徒、もしくは非イスラム教徒でも協会の提供するハラール管理者トレーニングを修得し、ハラール管理者として就労していること。認証取得から2年間以内にイスラム教徒の雇用をすること ⑤荷物昇降、製造ライン、品質管理、倉庫、配送に至る一連をHACCP, GHP,ISO9000, GMPの基準(または同等のもの)に基づきクリアしていることが定められている。また、申請から認証までの期間は約2・3ヶ月が目安になっていることを考えると、ハラル認証の取得には手間と時間がかかるといえる。つまり、どれくらい認証を取得するメリットがあるかを考えなくてはならない。


ハラル認証を活かす

ハラル認証を取得するメリットはイスラム教徒への販売促進にあり、主に享受しやすいのが訪日観光関連と輸出貿易である。

2020年の東京オリンピックに向け、訪日する観光客が増えている中で訪日観光客をターゲットにするホテルや飲食・お土産関連の会社では、ハラル認証を取得する動きを多く見ることができる。

またイスラム諸国への輸出貿易においても、高い品質で人気の高い日本商品の販売を促進させるために、食品や化粧品を中心に取得するものも多くみられる。


対応が進むハラル認証

キユーピー株式会社とケンコーマヨネーズ株式会社〈2915〉は、日本国内においてハラル認証対応のマヨネーズ販売を今年の春か夏に開始予定だと発表した。主に、ホテルや機内食などを中心に訪日観光客をターゲットとした企業への需要拡大をさせていく狙いである。この他にも2014年12月には東京赤坂にハラル対応レストランとして「東京ハラルレストラン」がオープンするなどイスラム教徒への需要拡大を狙い、活発な動きを見せる企業も少なくない。

化粧品業界でもハラル認証の対応が進んでいる。一部の中小化粧品メーカーでは、ハラル認証に対応することでイスラム教徒が多い国での販売促進を図ろうと考えている企業がいる。

今後、大きな市場といえるイスラム教徒・諸国の宗教や文化に対応する仕組みを持つことで新しいビジネスチャンスを掴む企業が増えていくことを期待したい。

(ZUU online 編集部)

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