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「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無きや」。聖徳太子が隋の煬帝に書簡をあてたのは、今から約1400年前。日没する国の人々が、日の出の勢いで押し寄せている。


間もなく始まる13億人の民族大移動

2月には中国の旧正月「春節」がある。この春節は中国人にとって一年の中で最も重要な祝日であり、盛大に祝う。中国各地にさまざまな習慣があるが、総じて大晦日の夜に一家が団らんをして一緒に食事をするのが慣わしだ。

日本では年越しそばを食べるが、中国では大晦日に餃子を食べ、新年を祝うために爆竹を鳴らす。しかし、近年、安全面と大気汚染が理由で北京と一部の大都市では爆竹が禁止されている。また、一家団らんの食事も、生活水準の向上とともに変化し、現在は春節の休暇に旅行に出かける中国人も増えている。


日本行きの航空券 10万以上でも売れる

中国の旅行サイト携程旅行網の「2015年中国人春節旅行意識調査報告」によると、春節休暇の国内の旅行先として人気が高いのは、三亜、雲南、厦門、東北地方(ハルビン、吉林など)で、海外では、タイ、バリ、モルディブ、ヨーロッパ、オーストラリア、そして日本が人気の旅行先である。

アンケートは中国国内30都市に住む1,331人のネットユーザに対して行われた。アンケートに答えた中国人のうち、8割が旅先をインターネットで決定し、4割が携帯電話で旅行の予約をしている。今年の春節は昨年より2週間以上遅いにも関わらず、旅行の予約状況は昨年に比べ2週間早くピークを迎えた。

春節の時期は航空券の値段が、通常の2倍以上に跳ね上がる。上海の会社員の女性(24)は、春節に4度目の日本旅行に出かける。インターネットで航空券を検索したところ、上海から成田までの往復航空券は7,000元(約126,000円)であった。次の日に予約しようとすると、10,000元に値上がりしていた。もっと早く予約すればよかったと言いながら、何のためらいもなく購入した。4度目の日本旅行となる今回は、九州地方を訪ねるという。熊本県、大分県、福岡県を回り、買い物と温泉を楽しむ予定である。