更なる成長のために求められる課題
ただ、直近では「周知不足」に直面している。東京圏の利用者は、福岡に存在する福岡市雇用労働相談センター(通称、FECC)の勢いに追いついていない。
TECCが、六本木一丁目のアーク森ビルの7Fに移転する前 (4月)の数字ではあるが、相談件数はFECCの半数に及ばない。海外企業やベンチャー界隈への認知向上は喫緊の課題だ。サービス内容、及び東京圏の経済規模を考慮すれば、認知さえ広がれば、期待される機能は十分果たせる筈。現にTECCより2か月ほど先に設置されたFECCも設置後2~3か月ほどで一気に認知が高まった。
事実、利用した利用者の満足度は高いようで、再利用意向は90%を超えるという。
では、どういった相談が寄せられているのか?実例を紹介する。
*東京圏国家戦略特区に該当するのは以下の地域だ。【東京都:千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区、品川区、大田区、渋谷区】【神奈川県】【千葉県:成田市】
実際にTECCに寄せられた相談内容を紹介
(相談例)インターンシップの活用を考えているベンチャー企業経営者
Q.インターンシップの学生を受け入れたいのだが、適正な賃金などがわからない。また、研修なのでしっかりとした契約書を結ぶべきなのかよく分からないから教えて欲しい。
A「ブラック企業」と思われたくない先方の意向を汲みながら、相談企業に相応しい契約書を作成。俗に言う「ネットの炎上」を避けるための適切なアドバイスも行った。
(相談例)日本へカナダの木材販売を計画している加人
Q.雇用費を押さえるためにフレックスタイム制度の導入を考えているのだけど、外交法と日本法の違いが分からないからアドバイスが欲しい。
A.届出や労務管理のコスト等様々な要素を検討した結果、当社には、フレックスタイム制度ではない通常の勤務形態が相応しいとアドバイスした。
(相談例)ベンチャー企業に務める労働者
Q.口約束で様々な取り決めを行ったが、契約書の書面に反映されてない場合はどうすればよいか?
A 弁護士が個別にカスタマイズした確認書を作成して双方合意に導き解決した。
本来なら、相談と書類作成で簡単に数万円は請求されるであろう事を、このように無料で対応してもらえるのだから、それは、顧客満足度も高い筈だ。ただ、ここで疑問がでてくる。