M&Aキャピタル
(写真= Thinkstock/Getty Images)

国内の数多くの企業が成長の加速や海外展開を強化させていく方法の一つとして活用を進めている合併・買収(M&A)。事業承継の一手段としても存在感を増しており、注目度も非常に高い。

この仲介を事業にしている一社がM&Aキャピタルパートナーズ <6080> (M&Aキャピタル)だ。2005年に、現在も代表取締役を務める中村悟氏が設立し、2013年11月には東証マザーズに上場。2014年には東証1部へ市場変更するなど、順調に事業展開を進めてきたが、何度も危機に直面してきたという。

そこで今回は、同社の東証1部上場記念セミナーでの、中村氏の講演から、M&Aキャピタルの合併・買収仲介事業の軌跡を振り返る。


資本金300万円・オフィスは間借りだった創業当初

中村氏が講演で語ったところによれば、積水ハウス <1928> でおよそ10年間、勤務する間に、「M&Aは、自分が考えもしなかったスピードで経済的インパクトを与えている」ことを知ったことが、M&Aの仕事に取り組もうとしたきっかけ。

だが、銀行や証券会社のM&Aの部隊では、「30歳過ぎで、ハウスメーカーで勤務していたような人は採用してくれない」ため、自身での創業を決断したという。

中村氏は「経験者しか採らない業界なのだ。ここは自分で参入するしかなく、資本金300万円、常勤は私一人という状況で会社をスタートさせた」と当時を振り返る。

同氏は当時を、すでに結婚もしており、オフィスを借りたり、従業員を雇う資金もなく、知り合いの会社のオフィスで、毎月5万円で間借りをしていたと描写。自社の社名を名乗れる電話番号と机を借りて、知人の会社のオフィスに出勤するところが、『M&Aキャピタルパートナーズ』の出発点だという。