Japanese Vote In The Lower House Elections
(写真=Thinkstock/Getty Images)

ギリシアの債務問題で欧州経済が揺れ、中国株式市場の全面安や大部分の銘柄で一時的に取り引き停止になるなど経済関係が不安定になっているが、経済活動そものの基盤となる安全保障分野でも、大きな変化が起こりそうだ。日本国会での安保法案の審議が、一つのヤマ場を迎えたのだ。

安保法案を審議する衆院特別委員会は7月15日、採決を実施。野党不在の中で、与党単独で採決する形となった。「強行採決反対」「議論が深まっていないことを首相自身が認めているのに、採決はできない」などと野党から批判が出されており、国会の参考人質疑で憲法学者らからも「違憲」との見解もつきつけられてきた。

ほかにも、「説明が尽くされたと思っているのか。国民の理解が得られていない中、強行採決は到底認められない」と批判も議員からは出ているとのこと。さらには、各地で安保法案採決への反対運動も広がっており、東京・日比谷野外音楽堂での「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」反対集会にも大勢が集まっていたと一部では報道されている。

反対ムードが広がる中で、安保法案の採決を急いだのはなぜなのか。与党が単独での採決を進めた理由を、今回は、探ってみたい。


9月27日までの会期と「60日ルール」

15日の与党単独での安保法案の採決で「強行採決だった」と詰め寄られれば、「国民からの理解を得られていない法案」とも受け止められかねない。そのような形で、自民・与党が採決に踏み切った理由にあるとみられるのが、今国会(第189回国会)で同法案を成立させるためのタイムリミットだ。

今国会の会期は、具体的にはもともと、1月26日に召集されてから6月24日まで。国会法が定める150日間だった。安倍首相はこの会期を95日延長することを決め、現時点では今年の国会会期は245日となっている。会期は9月27日まで延長されたが、今国会での成立を確保するために押さえなければならないのが「60日ルール」だ。