がんワクチン
(写真=Getty Images)

テラ株式会社 <2191> をご存じだろうか。検索エンジンで『テラ』と検索すると、トップに「樹状細胞ワクチン療法(がん治療)のテラ株式会社」として表示されるはずだ。「国民病」ともなりつつある「がん(悪性新生物)」の新たな治療法を開発する企業としても期待がかかっている。

今回はそのテラが開発を進めている樹状細胞ワクチン療法に期待がかかっている理由を解説する。


我が国のがん患者の動向について

国立がんセンターなどの統計によると、日本における2013年のがんによる死亡者は約36万人であり、新たにがんだと診断された患者数の推定値は、2011年のデータと少し古い推計だが、85万人を上回っている。今やがんは国民病であり、国民の生命を脅かす治療の難しい疾患だと位置づけられている。

一方で、国際的にみると、日本においてがんで死亡する割合は低い。がんでの死亡率については、「年齢調整死亡率」と呼ばれる高齢化など年齢構成変化の影響を取り除いた統計データで、人口10万人に対するがんで死亡した人の数を表します。我が国におけるこの年齢調整死亡率は184となっており、OECDに加盟している34カ国中31位と比較的に低いことがわかる。同調査は、過去3度(1984年、1994年、2004年)にわたって、日本で施行された「対がん10 カ年戦略」の成果と見られている。

しかしながら同時に、高齢化の影響により国内のがん患者は毎年1万人余のペースで増加。特に、肺がん、膵がん、大腸がんについては、進行してしまうと効な治療法も少なく、今後も死亡数が増えると予測されている。


テラが手掛ける樹状細胞ワクチン療法とは

ワクチンは、開発されて以来、多くの人々を感染症から守ってきた。もともとワクチンを開発したのは、イギリス人医師のエドワード・ジェンナーで、その歴史は1800年ごろにさかのぼる。