「2012年に開設した『新築・リフォームストア』では部材のみを取り扱っていましたが、そこで(自宅での)取り付けまでのサービスが欲しい、というお客様の声がありました。そのニーズに応えるべく発展しました」(Amazon広報)
前述の通り、リフォーム工事込みサービスにおいてAmazonからの請求が発生するのは、利用者と施工会社が工事内容を確認し合い、契約が済んだ後である。Amazonは決済プラットフォームを担うことになり、少ない工程負担で大手メーカーの信用力がある住宅向け高額商品を販売できるという利点がある。
利用者にとっては、透明性がある「定額制」が魅力である。これをAmazonによる流通の革新とする向きもあるが、近い将来の住宅リフォーム需要の拡大を見据えてオンライン販売に積極的に参入した各社の意向と、最短ワンクリックで購入ができるECサイトであるAmazonの機能上の特性による、ごく自然な帰結であるのだろう。それにともなう「カード決済」もしかりである。
価格については、利用者は比較サイトなどを併用して検討ができることであり、「リフォームストア」では工事内容の打ち合わせを経て、契約後に請求が発生するために、もし納得がいかなければ、契約前に取り消しをするのが利用者側の判断である。しかしながら、住まいに関する高額商品の売買において、不測の契約事故が起こらないように、住宅メーカー、施工会社、Amazonは消費者保護を第一とする安全な取引を続けるべきであることに異論の余地はないだろう。
「リフォームストア」開設後の反応はどうか。「(利用者の)ニーズやご要望はこれから見えてくる部分があり、そこに対しての改善を続けます。品揃え、価値(価格)、利便性(探しやすさ)を3つの柱として、お客様のニーズに応えるように改善の努力をしていきます」(Amazon広報)。
今回の「出品者」である各社の意向は、ネット経由で購入する住宅用部材とサービスを、より快適に暮らしに取り入れたいという顧客の声に応じようとする、Amazonの改善への欲求に一致するものであった。「地球上で最もお客様を大切にする」「地球上で最も豊富な品揃え」をグローバルビジョンとするAmazonである。国内で始まった新装「リフォームストア」も、その一環なのだろう。(ZUU online 編集部)
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