子育て世帯と、それを支える保育所への対応がキーに

始業時間が早まれば、必然的に対応を迫られるのが、子育て世帯とそれを支える保育所だ。入所児童の約3割の親が都心への通勤者だという千葉市の認定保育所は、「早朝預かりが増えれば、午前7時としている開所時間を6時からに変更しなければならないかもしれない」と気を揉む。

その場合には保育士をさらに増やす必要が出てくるが、「どこの保育所でも保育士不足は深刻。人が集まるかどうか……。集まらなければ、今いる人員で対応することになるが、通勤時間に1時間かかる先生もいる。家を出る時間が朝4、5時となる可能性もあり、保育士全体としても長時間労働につながりかねない」と、事態は深刻だ。


子どもたちの心の成長にも影が

影響は大人ばかりではない。当然ながら、子どもたちの生活リズムも早くなる。現状でさえ朝食を食べていない子どもが多くいる中で、さらに時間が早まれば、子どもたちの健康に影響を及ぼし、ひいては心の成長に影を落とす危険すらあるのだ。

いずれにせよ、朝型勤務には検討すべき課題と対策が山積している。単なる「思いつき」がヒットを呼ぶテーマとはかけ離れていることを踏まえた上で、その是非について、個別要素を今一度広範に分析する必要がありそうだ。(ZUU online 編集部)

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