前回の「 生保を使った代替投資 その1 」では各々の違いなどを説明しました。今回は日本ではあまり聞きなれないちょっと変わった生命保険の仕組みを紹介したいと思います。

日本は生命保険大国ですので、多くの方がご存知かもしれませんが、原則的には、契約終了前に生命保険を現金化する手段は解約するしかありません。しかも、生命保険を途中解約したケースでは、払戻金が投じた額に対して大幅に少ないこともあります。
この問題を解決したのがライフセトルメント・ファンドです。これは、契約途上においても第三者がファンドを買い取ってくれるという仕組みになっています(生命保険の権利が第三者に譲渡される)。具体的な例を挙げると、例えば、余命宣告を受けた契約者などが、その時点の解約返戻金より高い金額を受け取り、投資家は死亡後に保険金を回収するなどといったようにも使われているそうです。確かに、ほとんどの生命保険は自分で使うことができない仕組みになっていますが、余命宣告を受けた結果、最後に思いっきり使いたいと思う人がいて当然だと思いますし、死ぬ前にそのお金を寄付したいと思う人もいるかもしれません。
ただ残念なことに、これは米国で行われている仕組みであり、日本では扱われていないようです。

こういった様々なスキームがあることが、米国の生命保険市場が世界で圧倒的にトップである理由の一つだと考えられます。