老人ホーム記事20140412

有料老人ホームは高齢者向けの入居施設で、多くは60歳~65歳以上の方を対象としています。有料老人ホームには介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームがあります。順に介護等のサービス、生活支援等のサービス、食事等のサービスが提供されます。

入居条件は要介護、要支援、自立など、施設により決まっています。契約は利用権方式、建物賃貸借方式、終身建物賃貸借方式のいずれかです。利用権方式では、居住とサービスに関する契約が一体になっています。終身建物賃貸借方式で契約する施設は、都道府県知事の認可が必要です。主な費用は入居金と月額利用料で、複数の支払いプランから選べる施設もあります。


①介護付き有料老人ホームの生活〜介護〜

介護付老人ホームでは、介護職員などが食事、入浴、着替え、排泄などをサポートする身体介護のサービスを提供しています。一般型特定施設入居者生活介護の介護付有料老人ホームでは、施設の職員が介護し、要介護者1~3人に介護職員が1人つきます。外部サービス利用型特定施設入居者生活介護の介護付有料老人ホームでは、施設が委託した介護サービス事業所が訪問介護などを行い、委託先が表示されています。

介護付老人ホームには看護職員や機能訓練指導員がいて、看護、健康管理、リハビリテーション、機能訓練を行っています。ケアマネージャーが、一人一人の状態に合わせてケアプランを作成して実行し、自立を支援します。また介護付老人ホームでは、部屋の掃除、洗濯、買い物などの家事サービスを提供していて、通院など外出時には付き添ってもらえます。

サービスの費用については、月額利用料に含まれているものとオプションがあり、区分は施設により異なります。現金や預金の管理は、原則として自分で行います。認知症などで適切な管理ができなくなったら、身元引受人等の承諾を得て、施設が行うケースもあります。


② 介護付き有料老人ホームの生活〜環境〜

介護付有料老人ホームはバリアフリーで、手すりが多く、廊下が広めで暮らしやすいように工夫されています。日光が入って明るく、木目調など落ち着きがある雰囲気の内装が多いです。ゆったりとしたラウンジやリビングで団らんでき、庭には植物が植えられ、のんびりと過ごすことができます。

介護付有料老人ホームの立地、構造、設備などについては、都道府県の指針で定められています。共用施設は食堂、洗面、浴室、トイレ、談話室、機能訓練室、レクリエーション室・図書室、医務室・健康管理室などがあります。また医療機関との協力体制が確立されています。

介護居室は個室か相部屋で、ご夫婦でも入居できます。個室は1人あたり約13㎡以上で、設備はベッド、エアコン、洗面、トイレ、クローゼットなどです。電動リクライニング式ベッドやウォシュレット付トイレも多く導入されています。多くの施設で、好きな家具を持ち込んで使うことができます。職員が常駐し定期巡回していますが、個室のコールボタンで職員を呼ぶこともできます。

家族との連携を重視し、入居者と家族が交流しやすいように工夫されています。施設によっては個室に家族が宿泊でき、ゲストルームに来訪者が泊まることができます。