他企業に傘下入りすべきかは状況次第

同社は興収や業績のばらつきが大きいため、今後の予測が難しい。2016年公開の作品がヒットしたとしても、2017年も同様のヒットを記録する保証はない。「中国進出、テーマパーク設立、ツアーライブ、ライセンス活動といった他事業」の展開といったことに多く時間を費やしてきたカッツェンバーグCEOだが、今後は映画制作に積極的に関与するしていくようだ。

同社が現在の規模のままで、今後同社の株価が市場平均を上回るには、同社は原点に回帰し、ヒット作を年間2本生み出す必要があろう。同社に投資するということは、カッツェンバーグCEOが同社の映画制作レベルを以前のような、評論家の賞賛を得て高い収益性を実現するレベルまで引き戻せると信じるということである。

同社株が大幅に上昇するためには、同社は独立系として映画制作を続ける必要があろう。逆に他社に買収された場合は、長期的には同社の知的財産が活用されやすくなり、さまざまな収益源が確保されるだろう。ディズニーのように、買収元企業は自社のキャラクターを拡充させることができる。この場合、現在の株価に対するプレミアムの上乗せが株主には保証されるだろうが、同時に同社は独立系の上場企業としては、株価上昇の可能性をすべて失うことになる。

筆者自身は、2016年から17年公開の作品の出来を見るまでは、同社株を手放さないつもりだ。同社株は上昇の余地があり、同社の業績が低迷し株価が急落した時にも、買収により下落に歯止めがかかる可能性があると考えるからだ。

ジェームス・サリバン(James Sullivan)(提供: The Motley Fool

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