地方電鉄が中古車両を走らせるワケ
地方電鉄が大手私鉄の中古車両を走らせているのは、資金不足により新しい電車を買うことができないからなのだが、国土交通省の形式認定が通りやすいことも理由の1つだ。
既に引退した青ガエルの後任車両は、地下鉄銀座線の01系。台車の履き替えなどの大規模な改装が行われたが、それでも購入金額は新車購入に比べると安いとのことだ。
「青ガエル」が全国の地方電鉄で人気だったワケは「車体の大きさ」にもあった。日本で走る電車のサイズが大きく分けて4種類。新幹線サイズ(全長25m)、JR山手線などの在来線の大型車サイズ(同20m)、中型車サイズ(18m)、路面電車などのサイズ(13m以下)。青ガエルは1車両あたり18mの中型車。地方電鉄ではこの中古車サイズのニーズが高い。
日本の車両は以前、「中型車サイズ」が主流だったが、大手私鉄が輸送強化のため「大型車サイズ」に切り替え始めたことにより、中型車の車両不足が深刻化している。路線を改良しない限りサイズは変えられない。この問題に対する地方電鉄の苦悩は続きそうだ。
消えていくのは「青ガエル」だけではない
5000系車両以外の中古車両でも、地方電鉄で新たなスタートをきっている車両は多い。しかしながら、車両の老朽化や代替部品不足により、惜しまれながら廃車にされる車両も増えている。2015年3月には西日本鉄道の313系、JR北海道の711系、阪急電鉄2300系など多くの人気車両の引退が続いている。
都市圏で輸送手段として活躍した後、地方の脚として生活を支えた車両たち。地方に足を運んだ際に、その活躍の姿を見て懐かしさを覚えた首都圏在住者も少なくないはずだ。鉄道ファンのみならず、多くの人の心をとらえた鉄道車両が次々に消えて現状に、どこか物悲しいものを感じる人は多いのではないだろうか。 (ZUU online 編集部)
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