映画やブランドから着想 「ホリデー」(女児)「ディオール」(男児)も

「流行りモノには真の個性を見出せない」という親は個性をとことん追求する。たとえば「まったく血も縁もない異国風の名前を付けてみる」「名前のつづりを微妙に変え当て字風にしてみる」、あるいは「上流階級風に複数のミドルネームを付けてみる」——などから始まり、好きな車(アウディー、ロイス)や映画(マトリックス、<ジャック>スパロウ)、バンド(ツェッペリン)、果てはファッション(ディオール)、飲み物(ヘネシー)から名前のインスピレーションを得るそうだ。

英女性雑誌『クローサー』が発表した2014年の「ユニークな名前リスト」を見ると、女の子は「ニベア」「ホリデー」「ヒアシンス」とあまり人の名前とは思えないようなものから、「テネシー」「ラーク」と将来パブに入りびたりになりそうな名前まである。

また男の子は「ドラゴン」「タイガー」「ウルフ」とたくましそうな名前から「ディオール」「バジル」と草食系まで実に様々だ。


フランスやベルギーでは「社会俗化の兆候」

こうした背景を踏まえて見てみると、日本ほど強烈なキラキラネーム志向はないとはいえ、「自分の子供には人と違う名前を付けたい」という親が英国でも増加しているのは明白だ。

かつては伝統の一部だった名付けが今や「個人(親)の選択」と見なされ、「まだ個性のコの字も知らない乳児に「個性」を要求する」という批判的な意見もあるが、「個性的な子供に育って欲しい」という親の気持ちは、「人とは違った事をして成功して欲しい」という願望と背中合わせなのかも知れない。

同じような流れが米国などでも見られるが、各国によって微妙に背景が違うようだ。アフリカ系米国人の間で伝統的な名前が人気を失いつつある理由としては、黒人至上主義運動とのリンクが挙げられている。

一方フランスやベルギーでは伝統的な名前を捨て去る傾向は、社会が俗化しつつある兆候として受け止められているそうだ。 (ZUU online 編集部)

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