心理学
(画像提供=ジャパニーズインベスター/野村俊夫)

でもこれ、科学的にも証明されているそうです。それが、米国で「ネイパーヴィルの奇跡」と呼ばれた偶然の出来事。

舞台は米国イリノイ州、シカゴ郊外の街・ネイパーヴィル。ある高校教師が、「授業の前に生徒に運動させたら、いいことが起こるんじゃないか?」と考えたのがそもそものきっかけです。もっともその「いいこと」は、肥満の防止や健康の増進というフィットネス面だったのですが……。

ところが、運動を始めてみると、嬉しい想定外で生徒の成績があれよあれよという間に上がり始めたのです。ついにはTIMSSという世界的な標準テストでも数学で世界6位、そして理科で世界1位を獲得するにいたりました。まさに、運動が脳のはたらきを刺激したという好例でしょう。

もっとも、筆者自身はこの検証結果がなかったとしても、運動の効果を日々実感しています。たとえば、この連載。毎回ネタが勝負とも言えるものですが、これだけ回数が続くとアイデアにつまる時もあります。

そんな時は、机の前でうんうん唸っていてもしょうがなくて、とにかく歩き回ります。そうすると不思議と良いアイデアを思いつくことが多くて、歩くことと脳のはたらきには関連があることを直感的に気付いていました。さあ、いかがでしょう?ここまで聞くと、頭をクリアにするためには運動が大事だということに納得していただけたのではないでしょうか?