(3)家庭でも簡単にできる
ちなみに、植物工場は家庭でもできます。といっても、家庭用の場合、工場というよりも、水耕栽培キットとイメージしたほうが近いでしょう。小さいものであれば数万円程度で購入することができます。水槽の中で野菜を育てているというと想像しやすいでしょうか。LED照明がついしているという点が単なる水耕栽培との違いと言えます。 なお、「みらい」では、3㎡~5,000㎡までの広さで、オーダーに合わせて自由に設計しています。大規模植物工場だけでなく、インテリアとしてレストランが導入したり、病院が導入したりしている例もあります。
投資案件として考えるのも面白いのではないでしょうか。アパートやマンションを1棟保有すると1階はどうしても空室に悩まされるものです。この1階部分を植物工場としてインテリア的な存在感を出すとともに野菜の生産を行えば、保有物件の付加価値ともなります。個人的には三井不動産と「みらい」の取り組みはこのような形まで考えているのではないかと思っています。
野菜の流通を変えることはできるか?
さて、このような植物工場の取り組みが広まれば、野菜の流通は変わっていくと思います。国内で見た場合でも、都内での植物工場で採算がとれるような事業となれば、産地直送品との競合となるでしょう。また、スーパーマーケットが屋上に、もしくは地下に植物工場を作り、それを直接販売するということもあり得るかもしれません。 栄養価の高い野菜となれば、多少高くても植物工場で作った野菜を買う人も出てくるでしょう。地球規模で考えるとその国の輸出入に大きく影響してくるのではないでしょうか。例えば、モンゴルでは中国からの輸入に頼っている地域がありますが、この地域で買う野菜は輸送日数の都合上、どうしても鮮度が落ちてしまいます。もともと野菜の栽培ができなかったため、輸入に頼っていたわけですが、このような地域に植物工場ができれば、新鮮な野菜が容易に手に入るようになり、全てを輸入に頼る必要もありません。
世界的に人口が増えている現在において、植物工場は注目の産業となりうると考えています。
BY ista:のんびり投資家
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