コールセンター
(写真=PIXTA)

J.D.パワーアジア・パシフィックがIT企業を対象に行なったコールセンター満足度調査で、コールセンターに対する満足度とその会社へのロイヤリティの相関が高いことが分かった。

この調査は、全国の従業員規模50人以上の企業を対象に、IT業界の法人向けコールセンターに対する満足度を調べたもので、初めての試み。直近1年以内に法人向けコールセンターを利用した2987社から回答を得た(1回答社から最大2件のコールセンターの評価を得ているため、実際の評価件数は4641件となっている)。


満足度と会社へのロイヤリティには高い相関

調査では「利用したコールセンターの会社が提供している製品・サービスを今後も利用したいと思うか」と問い、コールセンターの応対満足度の関係の関係を調べた。結果では、コールセンターに対する満足度が1000点満点中800点以上と非常に高い層では、7割以上が「非常にそう思う」と回答。一方で満足度が低くなるほどその割合は低下し、満足度が500点未満と特に低い層においては、わずか2%となった。顧客フロントの一角を担うコールセンターの対応品質も企業のロイヤリティ醸成に大きく関係していることがうかがえる。


顧客満足度高くても利益率は高いとは限らない

2009年に発表された「超音波診断装置市場におけるNPSを用いた顧客ロイヤリティ評価と影響」という論文は、「顧客満足度が顧客ロイヤリティと関係していること」、「顧客ロイヤリティが利益率と関係すること」を証明するための検証をしている。

同調査では、顧客のロイヤルティを測るための指標であるNPS(Net Promoter score、推奨者賞味比率)を用いている。これは欧米の公開企業ではすでに3分の1以上が活用しているとも言われている。

こちらの結果では、コールセンター部門では、顧客満足度とロイヤリティには相関があったが、顧客満足度と利益率の相関はないことが分かったという。

コールセンター部門は、会社に対するロイヤリティを見るべきか、それとも利益率を考慮するか、判断に迷う部門のようだ。 (ZUU online 編集部)

【関連記事】
・「年金ランキング」日本は中国より下の23位 低ランク常連の日中韓と上位・欧州勢の違い
・「世界MBAランキング」国内1位 東大や京大、慶應ではなく新潟のあの大学
・日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
・日経新聞/日経MJから、四季報まで全てネットで閲覧可?その意外な方法とは
・世界が認めた日本車!「最も価値の高い自動車ブランド ベスト10」頂点に輝いたのはあの日本ブランド?