日本にいれば外国通貨での支払いは不要?

実は最近、日本でも外国の通貨での支払いを求める声が高まっている。もともとニーズといっても、米軍基地のある地域など限定的なものだった。しかし昨今、外国の通貨を手にする機会が増えている。航空券の値段が下がったことから外国に行くハードルが下がっているし、ビジネスの面でも外国で事業展開をする日本企業が増えており、出張で海外へ行くことが珍しくなくなりつつあるからだ。

たとえ外国の紙幣そのものを手にすることはなくても、クレジットカードを通して為替レートの影響を受ける買い物、支払いをする機会は増えている。外国に行く人で、いつもはクレジットカードで支払っているという場合でも、現金は少なからず必要だし、両替して使い切れなかった外国のお金が手元にあるという人もいるのではないだろうか。

「自分は仕事でもプライベートでも外国に行かないから関係ない」と思う人もいるかもしれないが、実は旅行で行かなくても外国の通貨で支払いできたほうがお得なことがある。


海外のAmazonで買い物するメリット

たとえばネットショッピングで海外から品を取り寄せる場合だ。ここではたとえばAmazonでの買い物を想定してみる。Amazonはサービス展開している国ごとにオンライン店舗を持っており、日本のアマゾンと米国のAmazonでは品揃えも違うし値段も異なる。

わざわざ外国のAmazonで買い物する理由はいくつかある。まずBlu-rayやCD、DVDなどのソフトでは、発売されている国によってバージョンが異なることがある。特典も同様で、ソフトに入っている映像特典、パッケージに同梱された特典などが、日本で発売されている商品と違うことがある。そもそも日本のアマゾンでは取り扱いのない品が海外のAmazonにはある、というケースも少なくない。

それ以上に大きな理由はやはり価格だ。このところ円安傾向にあるものの、円高であれば送料を払っても日本で買うより安く入手できることがある。説明書や付属の書類が日本語対応していないことなど不便もあるが、それ以上に価格面でのメリットが感じられるなら、使わない手はない。

多くの人が使う決済方法は外国旅行のケースと同様、クレジットカードだろう。だがクレジットカードの場合、業者に手数料がかかる分、ユーザーにとっては高くつくことがある。またカード使用時と決済・引き落としのタイミングがズレるため、安上がりになることもあるものの、損をすることもある。為替レートの変動リスクを背負うことになるのだ。

ちなみにAmazonでは、外貨か日本円か決済通貨を選ぶこともできるのだが、手数料が高いためあまり人気はないようだ。