テスラ
(写真=HPより)

2015-2016の日本カー・オブ・ザ・イヤーは、442点を獲得したマツダ「ロードスター」が受賞した。次点は401点とあまり差がなくHonda「S660」となり、1位、2位は「ライトウェイトスポーツカー・イン・ジャパン」といった印象だった。

3位のBMW2シリーズは177点のため、1位、2位は、審査員たちの圧倒的な支持が得られたと言っていいだろう。
だがもう1台、注目された賞があった。「イノベーション賞」を受賞した、テスラモーターズのモデルSである。

COTY初受賞となったテスラ

モデルSは、イノベーション賞で60人いる審査委員の持ち点600点のうち、372点を獲得した。10点満点を入れた審査員は26人もおり、圧倒的な力を発揮していた。

テスラは米国カリフォルニア州パロアルトに本拠を置き、EVとEV用パワートレイン部品を製造している。ミッションは「すべての輸送手段を電気化するための促進をすること」だという。CEOはPayPalやスペースXにも関わっているイーロン・マスクで、FCVに関する発言など、物議をかもすこともある。

テスラは2012年6月の納車開始以降、全世界に7万台以上のモデルSを納車している。2010年5月に日本へ参入し、2014年9月に日本向けのモデルSの納車を開始したという新しいクルマである。

1000万円の高級EV

モデルSは世界で初めて電気自動車としてイチから製造された高級セダンだ。5ドアのセダンはゼロエミッションながら、室内の広さ、ハンドリング性、およびスタイリングにも優れている。内燃エンジンやトランスミッショントンネルがないため、車の前方に追加の積荷スペースと、業界で最大級のキャビンスペースを実現している。

国内販売価格は937万円で2015年4月に出たばかりの70Dのほか、85kWhバッテリー標準モデルが1000万円から、85kWhデュアルモーターパフォーマンスモデルが1289万5000円からとなり、2014年度電気自動車購入補助金の対象車とはいえ、いずれも富裕層向けと言える。

テスラの電気パワートレインは、数百個の可動部品があるガソリンエンジンと異なり、モーターの可動部品はローター1つであるため、静かにスムーズかつ瞬時な加速ができ、時速100キロまでの到達時間はわずか3.0-5.4秒と驚異的だ。

一般的な全輪駆動車では、1つのエンジンから出力を各ホイールに配分するために複雑な仕組みを採用しているが、これでは全天候に対応できるトラクションを得るために効率が犠牲になる。

一方、デュアルモーターのモデルSの各モーターは、後輪駆動のモデルSのモーターと比べ小さく軽く効率良く作られているため、航続距離と加速力が向上するというわけだ。

価格を抑えめにした70Dでは、航続距離は442km、時速100キロまでの到達時間は5.4秒。

まさに「インテリジェントマシン」といえる多彩な機能

自動運転機能はフォワードビュー カメラ、レーダー、そして360度超音波センサーをリアルタイムの交通情報と組み合わせることで、道路状況を選ばずにモデルSが自動運転できる仕組みだ。

車線変更は方向指示器の操作1つで行え、目的地に到着すると、モデルSは駐車スペースを見つけて自動的に駐車できるようになる。さらに一時停止標識、信号、通行人を常時監視し、意図しない車線変更をした際には警告をする。

駐車スペースを見つけ、そのスペースに自動的に駐車するという機能は日本でも便利だろう。街中では縦列駐車できる場所を見つけるとドライバーにお知らせし、ステアリングと加減速をコントロールしてスムーズに駐車を行ってくれる。

またスーパーチャージャー ステーションに近づくと、自動的に空いている充電器の前に駐車してくれる。まさに、インテリジェントマシンといった機能が満載のこのモデルSは、イノベーション賞にふさわしい存在であった。

課題は充電できる場所が少ないこと

さらにその安全性は、米国家道路交通安全局(NHTSA)による衝突テストのすべてのカテゴリーで5つ星を獲得していることも評価に貢献した。

だが問題もある。テスラの専用充電器、スーパーチャージャー設置場所の少なさだ。日本では都市部に限られ、長距離運転の際には計画を立てる必要がある。

この問題は、一部海外から不満も出ているようだ。せっかくCOTYで高い評価を得ても、インフラの問題が普及を阻害してしまわないよう、対策を行う必要があると感じる。

現段階では1000万円なので、実際に所有しているオーナーは少数だが、今回の受賞を機に、日本でも注目が高まっているはず。この問題を払拭することが普及のカギと思われる。(ZUU online 編集部)

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