(写真=PIXTA)
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地方から上京して首都圏の大学を受験している「アウェイ受験生」は、首都圏在住の「ホーム受験生」に比べてストレスを感じる度合いが高く、半数近くの人が受験に不利だと感じている。

この調査は、米国に本社があるエアビーアンドビー(Airbnb株式会社)が、2015年春に首都圏の大学を受験した人を対象として、アウェイ受験生100人、ホーム受験生100人に分けて比較したものである。

アウェイ受験は試験以外のストレスがあるため不利?

受験日の直前にストレスや不安を感じたことは何かという質問に、「試験問題が解けるかどうか」がホーム受験生45%、アウェイ受験生39%と、両者とも一番にあがっている。

しかし、ホーム受験生が「寝坊しないかどうか心配」32%で2番目であるのに対し、アウェイ受験生は「人の多さ」38%、「慣れない土地に行くことが心配」35%、「大学にたどり着けるかどうか心配」33%と続いている。

アウェイ受験者のコメントには、慣れない土地での不安があり眠れなかった、駅が複雑で道がわからなくなり不安になったなど、ホーム受験者にはない試験以外のストレスが生じているようだ。

アウェイ受験を不利と感じている人は、アウェイ受験者の約半数である48%もの割合になっている。慣れない土地での移動のほかにも、環境の変化や孤独感など精神的な不安の声も多い。

母親が一緒に宿泊すると安心できる?

同調査では、宿泊をともなったアウェイ受験者のうち、母親が一緒に宿泊したという人が38.6%あり、4割近くが母親同伴で受験にのぞんでいることがわかった。

誰かに一緒に宿泊してもらうメリットには、「精神的に安心する」が81.6%でもっとも多い。2番目に「1人での心細さがない」が53.1%と続き、精神面での安定を求めていることがうかがえる結果となった。

一昔前には親同伴の受験は考えにくいものであったが、できる限り試験以外の不安要素を取り除いて実力を発揮できる状況をつくることは、アウェイ受験生にとって切実なことになっているといえるだろう。

アウェイ受験は費用面でも負担が大きい

アウェイ受験では精神面の不利を感じるだけではなく、費用面で負担が大きいこともわかっている。受験時の宿泊には、ホテル・旅館・民宿等を宿泊先に選ぶ人が多く、親が同伴となれば宿泊費用も増えることになる。

また、アウェイ受験生の56%が、受験前に事前の下見を行っており、48%が宿泊をともなう下見をしているという結果になっている。宿泊した日数の平均は2.4日で、宿泊費や交通費を合わせると平均で5.6万円の負担がかかっているのだ。

さらに九州など遠方からのアウェイ受験をみると、宿泊日数の平均が2.9日となり、費用は7.6万円と経済的にも時間的にもかなり大きな負担を抱えているといえる。

土地に不慣れなことを考えると、宿泊先を選ぶ際に試験会場へのアクセスの良さも重要な要素となる。宿泊場所を自分で探したという人は55.8%、母親46.8%、父親27.3%。アウェイ受験生は、家族のサポートなしでは受験にのぞむことが難しくなっているようだ。

いつもと同じ環境を求めるアウェイ受験生

宿泊をともなったアウェイ受験者への質問で、宿泊した際にあったらよかったと思うものに、「いつもと変わらない環境」32.5%、「話し相手」25.3%の回答となった。

母親同伴の宿泊の多さにイマドキ受験生の変化を感じるが、ホーム受験生と同じように、いつもと同じ環境で試験にのぞみたいという心情には納得できる部分も多い結果であった。(ZUU online 編集部)

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