花粉症
(写真=PIXTA)

日本気象協会が2015年12月に発表した「16年春の花粉飛散予測」によると、2月上旬に九州・中国・四国・関東地方から、昨シーズンよりも花粉が多く飛散しそうだ。その裏側で、花粉症対策市場を狙う企業の競争が繰り広げられている。

年々機能が向上する花粉症対策マスク市場

毎年、花粉症の季節になると、鼻水やくしゃみ、鼻づまりへの対策としてマスクが手放せない。花粉症対策マスクの代表的企業および製品を挙げると以下のようになる。

ダイワボウホールディングス <3107> が開発・提供する「アレルキャッチャー マスク」は、消臭効果、抗アレル物質、抗菌防臭効果の3機能が評価され、花粉症対策のみならずインフルエンザやPM2.5対策でも定番商品となっている。

日清紡ホールディングス <3105> は、アロカ(現日立アロカメディカル)と共同で、「ガイアコット」というゼオライト素材をベースに、強い抗菌性と高い悪臭吸着性を併せ持った花粉症対策向けの「ゼオライトマスク」を開発・提供している。

日本バイリーン <3514> の「フルシャットマスク」は、マスクのフィット性、フィルタ性能、息のしやすさのトータルバランスを重視している点が特徴だ。同社は、清浄空気のジェットエアで衣類に付いた花粉を約90%払い落とす花粉対策用エアシャワー「CleanBreeze」も製造している。

ユニ・チャーム <8113> が製造・販売する「超立体マスク」は、三層構造の高密度フィルタ、ノーズフィット搭載の超立体構造、保湿効果もある口元空間と通気フィルタを特徴としている。同社は、シルクタッチフィルタとやわらかストレッチ耳かけで快適なつけ心地を追求した「快適超快適マスク」も開発している。

競争が激化する花粉症対策医薬品

くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、目のかゆみなど、花粉症の症状を緩和する医薬品市場では、さまざまな製薬企業が、抗ヒスタミン薬を足掛かりとして、領域拡大に努めている。

協和発酵キリン <4151> は、第2世代抗ヒスタミン薬である「アレロック」や「パタノール」を開発・製造し、医療用医薬品として提供している。同社は、スマートフォン向けアプリケーション「花粉症ナビ」など、花粉症対策に関する一般向け啓発活動を積極的に進めている。

大日本住友製薬 <4506> は、第2世代抗ヒスタミン薬である「エバステル」のほか、鼻腔内噴霧用剤「スカイロン点鼻液」、コルチコステロイド点鼻ドライスプレー剤「ZETONNA」などを開発・販売している。

田辺三菱製薬 <4508> は、抗ヒスタミン薬とは異なり、肥満細胞を安定化させることで、ヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサンなどの化学伝達物質の放出を抑え、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりを抑えるアレルギー性鼻炎用内服薬「アレギサール 鼻炎」を開発・提供している。

鳥居薬品〈4551〉は、アレルギー疾患の原因となるアレルゲンを、低濃度、少量から投与し、徐々に増量、高濃度へ移行させ、アレルゲンに対する過敏性を減少させる「減感作療法」に注力している。舌下に投与する減感作療法薬として開発されたのが、「シダトレン スギ花粉舌下液」であり、一定の講習を受けた医師が治療を行うのが特徴だ。

OTC医薬品企業や日用品企業が凌ぎを削る点眼薬、洗浄液市場

同じ花粉症対策医薬品でも、点眼薬や洗浄液になると、対消費者(B2C)市場に強い企業の台頭が著しい。

ロート製薬 <4527>は、一般医薬品(OTC)市場向けの点眼薬で実績がある。花粉症治療薬の「ロートアルガ-ド」を中核製品としながら、花粉侵入防止ジェル、抗菌・花粉マスク、鼻洗浄液など、幅広い領域で「アルガード」ブランドを展開している。

小林製薬 <4967> は、芳香消臭剤市場での実績を生かしながら、目の花粉症対策向けの洗眼液「アイボン」や鼻洗浄液「ハナノア」、保温効果を重視した「のどぬ~るぬれマスク」などを開発・製造している。

フマキラー <4998> は、殺虫用品イオンで花粉の侵入を防止するスプレータイプの「アレルシャット」シリーズを開発・製造している。また同社は、鼻の入り口に塗ることで花粉をブロックするクリームタイプの「花粉 鼻でブロック」も提供している。

参天製薬 <4536> は、花粉による目のかゆみ・充血を抑える点眼薬「サンテALクールII」や、さし心地がやさしいタイプの点眼薬「サンテALn」を販売している。また、日本ベーリンガーインゲルハイムが開発した有効成分をベースに、アレルギー性結膜炎の治療を目的として開発した点眼薬「アレジオン」も提供している。

マスクや医薬品以外からの参入に期待

そのほか、ジェイアイエヌ <3046> は、PCやスマートフォンのブルーライトをカットするメガネ「JINS SCREEN」(旧「JINS PC」)など、革新的な発想で業界をリードする企業だ。鼻や喉の粘膜よりも、むき出しの目を、花粉症から守りたいという発想で生まれた眼鏡が、「JINS花粉CUT」である。花粉カット率は、2013年が93%、2014年が98%と年々向上し、最新のパーフェクトフィットタイプでは98.7%を達成している。(ZUU online 編集部)

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