インバウンド向け通訳・翻訳の関連銘柄とは?
そこで注目したいのが、インバウンド翻訳サービス関連銘柄群だ。紹介する多くの銘柄は大型株ではなく小粒だが、面白そうなインバウンド翻訳サービスとなっている。
一つ目はブイキューブ <3681> だ。同社はパイオニア <6773> 傘下のパイオニアVCと提携しているほか、多言語映像通訳サービス「V-CUBE トランスレーター」を提供。携帯電話などから通訳オペレーターに接続するサービスとなっており、広く認知されれば、実地で役立つ機能となっている。
また、大型株としては、NTTドコモ <9437> が、「はなして翻訳」のサービス名で翻訳機能を提供。こちらはコンピュータが言葉を解析して翻訳する、「機械翻訳」による本屋うサービスの提供となっている。
ほかにも、ウェブマーケティングなどのコンサルティングを手がけるアウンコンサルティング <2459> は傘下に日本翻訳サービスを擁し、自社でもアウンランゲージサービス事業を展開。併せて、ノジマ <7419> は関東圏を中心に200店舗近くを展開するデジタル家電販売店だが、100%子会社ITXが映像通訳サービス「みえる通訳」を提供する。すでに札幌丸井三越やディスカウントストアの多慶屋、JTB中部、徳川美術館などインバウンド需要に関わるとみられる企業が導入を決めている。
ソーシャルメディアやウェブ・サポート事業を行うオウケイウェイヴ <3808> では、中核的連結子会社ブリックスが「インバウンド観光推進プロジェクト」に注力、電話通訳、翻訳・通訳サービスを提供する。
課題はアジア系言語への対応
4年半後に東京オリンピックを控えて訪日観光客は今後も着実に増えると見られ、インバウンド需要に対する期待は官民ともに大きい。しかしこれまでのところ翻訳・通訳サービス企業の多くが対応しているのは英、中、韓、欧州主要国などの言語に限られている。
オリンピックではより多くの国の人々が日本を訪れる。また、アジアにはインドネシアなど高成長を続ける国も数多く、所得向上と相まって訪日客も増えるだろう。今後、関連各社ではコストとの兼ね合いを見極めながら、これらの言語にいかにきめ細かく対応していくかが課題となりそうだ。(ZUU online 編集部)