(写真=PIXTA)
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最近、老若男女や世代を問わず、「老後の資金について」のマネー相談が増えている。少子高齢化で年金不安が叫ばれる中、老後のお金について不安を抱えている人は多い。老後不安をなくすためにも、今から計画的にお金を貯めておくことが大切だ。

新年に入り、気持ち新たに貯蓄へのスタートを切ってほしい。そこで、今回は老後不安にならないために、今から継続的に1年間で100万円を貯める方法を紹介する。

1年間で100万円貯めるには

今回「1年間で100万円貯める方法」と題しているが、この「100万円」というように具体的に貯蓄したい数字の目標を持つことが成功への第一歩だ。

なぜならば「なかなかお金が貯まらない…」という人は、「余ったら貯蓄する」「なんとなく貯蓄する」という具合に、貯蓄する際に「流され型」になっていることがほとんどだからだ。この型にあてはまる人は、消費(買い物)についても計画を立てずに行ってしまい、結果として「何に使ったか覚えていない…」というパターンになることが多い。

このように、今まで、なかなか貯蓄出来なかった人も、目的を持ち、計画を立てるだけでぐっと貯蓄を成功させることができるのだ。

もう少し具体的にいうと、「目的+具体的な数字を3つ決める」ことだろう。これを実行するだけだ。まず、目的は、旅行や結婚資金、マイホーム購入資金、老後の生活資金などがあるだろう。この目的に対して決める3つの数字は、①いつまでに②いくら必要か③いくらずつ貯めるのか、である。この3つを考えると必然的に貯めるための商品や改善点が見えてくる。

老後不安にならないために、目指せ貯蓄3000万円!

ところで、お金を貯める目的は個人の生活状況によって色々あるが、貯蓄をしなければならない、多くの人に共通する目的がある

それは「老後資金だ」。冒頭でも伝えたが、少子高齢化の影響で年金不安が叫ばれる中、老後の生活に不安を抱える人は急増している。実際、日本の今の経済、社会状況を考えると、私たちが老後を迎える頃には年金財政は今よりも逼迫し、自助努力でお金を貯めてきた人とそうでない人とでは大きく差がつくだろう。

とはいえ、不安になりつつも「老後に必要な資金はまだまだ先」と思ってしまう人も少なくないだろう。のんびり構えていると、貯蓄を使い始める時期が収入の減るタイミングのため、「足りない」と気づいてからでは間に合わないという事態になりがちだ。

では、目的・老後資金の貯蓄について前述した「具体的な数字を3つ決める」を考えてみよう。

設定として、夫30歳・会社員、妻30歳・主婦、子ども1人を想定する。世帯年収は700万円、定年60歳だ。この設定を先ほどの目的とそれに対応する3つの数字に置き換えると次のようになる。

①いつまでに
夫が定年を迎える60歳まで(30年間)。

②いくら必要か
まず生活に必要な金額を計算する。支出としては、生命保険文化センターの調査を参考に、老後の生活費として最低日常生活費の平均が22.0万円、ゆとりある老後生活費は35.4万円を参考にする。ゆとりの部分は旅行や趣味、生活の充実などの支出が大部分を占める。

このように、旅行や趣味も楽しめるゆとりある老後を希望する場合の支出は、35.4万円×12カ月×23年(60歳男性の平均余命23年間)=9770万円となる。

次に、収入となる年金や退職金を引いて不足分を計算する。厚労省のデータを参考に、年金額は 250万円(男子で最も受け取る人数が多い平均額)と仮定する。退職一時金は2100万円(大学卒、定年退職者)。

すると計算式は、9770万円-(250万円×18年※+2100万円)=3170万円。※年金受給は65歳からのため18年で計算。60歳までに約3000万円の貯蓄が必要となる。

③いくらずつ貯めるのか
30歳から60歳まで30年間で3000万円を貯めるには、1年間で100万円、毎月8万4000円ずつ貯めれば目的を達成できる。毎月家計から8万4000円を拠出できれば、リスクの少ない定期預金などで貯蓄が可能だ。

目標達成に向け家計の見直しや運用を

では、8万4000円の貯蓄が出来ない場合はどうしたらよいのだろうか?

先ず家計の見直しをすることだ。単に節約ということではなく、無駄や不足は無いか、貯金の額は30年間一定のペースを保って貯められるのか、教育費が多くかかる年も大丈夫か、ということを将来に渡って確認してみることが大切だ。

長期間にわたる家計の収支状況や貯蓄状況を表にした「キャッシュフロー表」を作成すると家庭の収支を年表形式で把握できるので大変有効だ。

目標の金額を下げたり、定年後も働くなどの調整も考えたりできるが、可能な限り貯蓄で準備をし、余裕を持たせるのが理想だ。

では、8万4000円に足りないけれど、3000万円を貯めたい場合はどうしたらよいのだろうか。
元本割れのリスクはあるが、投資商品に預けることで、時間や複利、金利を利用して効率よくお金を貯めることができる。

具体的に「減債基金係数」を使って、金利による毎月の必要積立額をみてみよう。減債基金係数とは、将来の目標額を貯めるために毎年の必要積立額を計算するのに使う係数のことだ。

金利が年1%の場合は、3000万円×0.0287=86万1000円、86万1000円÷12ヶ月=7万1750円。金利が年2%の場合は、3000万円×0.0246=73万8000円、73万8000円÷12ヶ月=6万1500円。

例えば月7万円の貯蓄が可能であれば、個人年金保険なども有効だ。条件を満たせば、生命保険料控除も使え貯蓄額にプラスになる。もう少しリスクが取れるのであれば、投資信託や外貨建商品という選択肢もある。更に、これらの商品を組み合わせて持てば、経済状況の変化に柔軟に対応できるという利点もある。

自分に合った方法で貯蓄することが大切

貯蓄の方法について話してきたが、十人十色、貯蓄の方法もそれぞれだ。大切なことは、
自分に合った「1年間で100万円貯める方法」を見つけることだ。

そのためには、家計の見直しやライフプランの確認が重要な第一歩となる。頑張らないで楽しく貯蓄が出来るようにファイナンシャル・プランナー等の専門家に相談することも成功のコツの一つといえる。

貯蓄のスタートは早ければ早いほど達成が楽になる。この機会に目標を立てて頑張っていただきたい。
梅田 雅美(うめだ・まさみ) 合同会社ライフポータル役員。
401Kやライフプラン設計など、個人や民間企業での相談業務をおこなう。また、女性や子育て世代を対象としたマネーセミナー等で講師を務める。日本FP協会認定CFP。年金アドバイザー。 FP Cafe 登録FP。

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