ウォーレン・バフェット氏、ビル・ゲイツ氏などの大富豪がイスラエルのテクノロジー・スタートアップや企業に投資している事実は、意外にも広く知られていない。近年欧米では暴動にまで発展している反イスラエルの動きをモノともせず、国際的に著名な投資家達を惹きつけてやまないイスラエルFinTech(フィンテック)の魅力とは何なのだろう。

金属会社を買収したバフェット氏は「投資環境」を高評価

大物投資家達によるイスラエルへの肩入れは今に始まったことではない。2006年から大株主として君臨していたイスラエルの金属会社イスカ—・メタルワーキングを2013年に20億ドル(約2252億8000万円)で全面買収したバフェット氏を始め、イスラエルを「テクノロジーの最先端国」と大絶賛してやまないゲイツ氏、自他ともに認める新テクノロジーマニアのカルロス・スリム・エルー氏など、イスラエルは“中東の小さなFinTechスポット”として、世界中の投資家やセレブレティに愛され続けている。

イスラエルを「素晴らしい可能性を秘めた起業国家」と称賛を送るバフェット氏は、投資家が活動しやすい環境作りに、イスラエル政府が費やしている努力を高く評価。

昨年5月にはイスラエルのエネルギー節減会社eエボリューション・ネットワークに2250万ドル(約25億3440万円)をGEベンチャーと共同出資した。

ゲイツ氏は「テクノロジー教育」エルー氏は「今後の発展」を支援

イスラエルの大学は高レベルな科学技術のカリキュラムを提供していることで世界的な認識を受けており、高速インターネットやノート型パソコン、携帯電話の技術が突出している——という点を、ゲイツ氏は熱烈に支持。

3.17%の株を所有していたイスラエルの民間警備会社G4Sによるパレスチナ人への奴隷的な扱いが社会問題に発展した2014年以来、一般企業への投資には若干距離を置いている感が否めないが、現在もビル&メリンダ・ゲイツ財団の活動を通して、イスラエル工科大学への研究資金提供は継続し、未来のテクノロジストの育成には大きく貢献している。

シリコンバレーにはないイスラエルFinTechのセールスポイントを「軍隊で経験を積んだ情報セキュリティー・テクノロジストなどのスペシャリストがいる」と説明している。

メキシコを代表する大実業家、カルロス・スリム・エルー氏も、「次のテクノロジー・リーダーはイスラエル」という点ではビル氏に100%同意。新しいテクノロジーへの投資には目がないエル—氏は、イスラエルのテクノロジーが今後どのような発展を見せるのか興味津々だという。(ZUU online 編集部)

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