スマートフォンの進化も追い風となり、最近は24時間使えるインターネット銀行(以下、ネット銀行)も多くあります。ただ、利用してみたいと思っていても、どのようなサービスがあり、どの銀行を選べばよいのか迷う人も多いでしょう。

メガバンク等と比較して、好金利なうえに手数料を安く抑えられるなどのメリットが多いネット銀行について解説していきます。

そもそもネット銀行とは?

ネット銀行,ネットバンク
(画像=PIXTA)

ネット銀行とは、一般的に「店舗を持たないインターネット専業銀行」のことを言います。従来型の銀行のように店舗を設置せず、原則的にインターネットを通じた取引のみを提供しています。

また、実は店舗を保有しているけれど、ネットのサービスに力を入れていて、ネット銀行のように思われている銀行もあります。

ネット銀行は、店舗を持たないだけでなく、預金通帳も発行しないケースがほとんどです。多くの場合、現金の入出金はキャッシュカードで、提携先のATMを利用して行います。振込はインターネット上で手続きでき、通帳や取引明細書の代わりに画面上で取引内容を確認できます。

ネット銀行の特徴を大まかにまとめると、以下のようになります。

【ネット銀行の特徴】
○インターネット上の取引がメイン
○店舗がないか、あったとしてもインターネット専業支店のサービスの充実が「売り」
○現金の入出金は提携ATMから
○キャッシュカードはあるが、通帳はない
○運営コストが低いため、預金金利が高め&手数料は低め

このような理由から、ネット銀行は、従来型の銀行よりもコストを削減しています。その分、従来型の銀行と比べて金利を高く設定したり、手数料を抑えたりといったサービスを展開しています。

優遇サービスや利便性などネット銀行の6つのメリット

ネット銀行には、利便性が高くお得なメリットがいくつもあります。その中から特徴的なものを6つ選び、紹介します。

1.預金金利が高いことが多い

ネット銀行のメリットとしてまず挙げられるのは、預金金利が高いということです。

銀行の普通預金金利は多くの銀行で、年利0.001%です(2021年1月27日時点)。

一方、運営コストが低いネット銀行は比較的預金金利が高く、中には年利0.2%といった高い金利が設定されているケースもあります。

従来型銀行とネット銀行 普通預金金利の例】(2021年2月26日時点)

ネット銀行で金利が高くなるためには特別な条件が必要な場合が多いようです。

【ネット銀行で金利が高くなる主な条件】
○一定以上の預金を預ける
○給与や年金の振込口座に指定する
○会員制ステージのランクを上げる
○グループの証券口座と連携させる
なかには、無条件で高い預金金利が適用されるケースもあります。例えば「あおぞら銀行BANK」(BANKはBANK支店など支店名にBANKが付くあおぞら銀行のインターネット専業支店の総称)は、口座を開設すれば無条件で普通預金金利が年利0.2%です。銀行によって異なるので、条件をしっかり確認しましょう。(あおぞら銀行BANKについては後述します。)

2.振込手数料が安い傾向がある

ネット銀行の振込手数料は低く抑えられていることが多いです。

振込手数料の安さはネット銀行の大きなメリットで、自行宛ては基本的に無料、他行宛てでも月3~5回程度は無料としているところが多くなっています。

それ以上回数が増えると有料になりますが、それでも100~200円程度と従来型の銀行と比較してかなり安くなっています。従来型の銀行のようにATMを利用しても、振込先や振込金額によっては手数料が600円を超えることもあるため、ネット銀行はかなりお得といえるでしょう。

【従来型銀行とネット銀行 振込手数料の例】(2021年2月21日時点)

3.スマホでの使い勝手が良い

インターネットでのバンキングサービスはもともとパソコンでの利用が主流でしたが、最近は多くのネット銀行がスマホアプリを提供し始めています。ネット銀行だけでなく、ネットバンキングを手がける従来型の銀行でもアプリサービスが広がっています。従来の銀行機能にとどまらず、現代の需要に対応した利便性の高いサービスも登場しています。

こうしたアプリを利用することで、スマートフォンがあればいつでもどこでも簡単に残高照会や振込、振替の手続きができ、入出金の明細を照会することが可能になります。

さらに、買い物など利用金額の一部を自動的に積み立てるアプリも登場しています。ネット口座を利用している人がデビットカードで買い物すると、自分が決めておいた目的別に利用金額の一定割合を、普通預金残高から自動的に貯蓄として積み立てるサービスです。使ったお金に応じて自然に貯まっていく仕組みで、貯蓄のハードルを下げてくれるアプリといえるでしょう。

4.通帳記帳、管理などの手間がかからない

従来型の銀行を利用している人は預金の出入金や振込・引き落とし・残高などの確認をするため、定期的に通帳記帳を行っているでしょう。ただATM等が混んでいることなども多く、曜日や時間帯によってはかなり待たされることもあるのではないでしょうか。最近は、従来型銀行でも通帳レスを推進しているようですが、まだまだ銀行といえば通帳を使うイメージなのではないでしょうか。

一方で、もともと通帳がないネット銀行では、ウェブサイトで取引状況や残高をいつでも確認できるためとても便利です。手間がかからず、過去の履歴のダウンロードが可能となっている銀行もあります。

5.24時間利用できる

従来型の銀行の店頭窓口の営業時間は、原則平日の15時までです。平日の日中だと忙しく、なかなか利用できない人も少なくないでしょう。

ネット銀行なら、振込などの手続きは原則24時間可能です。時間帯によって他行宛ての振込などが翌営業日扱いになる場合や商品の約定などは取引時間に制限がある場合もありますが、いつでも振込などの手続きができるメリットが大きいでしょう。

【従来型銀行とネット銀行 手続きできる時間の例】(2021年2月21日時点)

6.不正引き出しは補償

全国銀行協会は2008年、「「預金等の不正な払戻しへの対応」について」の申し合わせを発表しました。「インターネットバンキングによる不正な払戻しが発生した際に、利用者に過失がないときは原則補償する」という内容です。

この申し合わせにより、万が一身に覚えのない引き出しなどで被害を受けたとしても、銀行から被害額をきちんと補償されます。

なお、ネット銀行も預金保護(ペイオフ)の対象です。万が一ネット銀行が破綻しても、1000万円までの元本とその利息は預金保険機構から補償されます。

ネット銀行のデメリットと注意点は?

一方、ネット銀行にデメリットはないのでしょうか。便利でお得とはいえ、やはり注意しておきたい点はいくつかあるので覚えておきましょう。

1.ID、パスワードの管理が煩雑になるケースも

ネット銀行は強固なセキュリティ対策を実施しています。利用者にとっては安心できるポイントですが、一方で利用者はIDなどをしっかり管理する必要があります。

ただ、セキュリティ対策が重要なのは従来型の銀行でも同様です。通帳や印鑑を大切に保管してきたように、IDやパスワードもしっかり管理しましょう。

2.振込先や引き落とし口座に指定できない場合も

ネット銀行に限りませんが、お金の振込先や引き落とし先にネット銀行を指定できない業者があり、不便に思うケースもあります。

メガバンクなど、従来型の大手銀行ならほとんどの業者が対応していると思われますが、ネット銀行は比較的新しい業態なので、まだ対応できていない業者があると考えられます。

ただし、これはネット銀行が普及するにつれ解決していくでしょう。

好金利、低コストを重視するならネット銀行を使うべき

メリット、デメリットともにネット銀行について説明してきましたが、やはり大きなメリットは金利や手数料の面で優位性がとても高いということでしょう。

金利や手数料を重視するならネット銀行がおすすめ

預金を好金利で運用し、手数料を抑えて余分なコストをかけないことを重視する人にとって、ネット銀行は魅力的な選択肢だといえるでしょう。

何かあった時に有人店舗でサポートが受けられるとベスト

ただ、ネット銀行はコールセンターを設けてはいるものの、有人の対応窓口がなく、複雑な内容や緊急を要する場合には、もどかしく感じる人もいるでしょう。

資産運用の相談などで、サポートしてくれる有人店舗を持つ銀行があったら、預金者はとても心強いでしょう。ネット口座をお得に便利に使いながら、相談したい場合は店舗を利用することができれば、ベストな選択肢といえるのではないでしょうか。

2021年版 ネット銀行の人気ランキングNo.1はあおぞら銀行のBANK

お金に関する情報サイト「ザイ・オンライン」の「2021年版ネット銀行人気ランキング」で、「あおぞら銀行BANK」が1位となりました。

同ランキングは、2020年1月1日~12月31日に、ザイ・オンラインを通して行われたネット銀行の口座開設申し込みの数を集計したものです。あおぞら銀行BANKは、1年間で最も口座開設の申し込みが多かったネット銀行と言えます。

あおぞら銀行BANKとは?

あおぞら銀行BANKは、従来型銀行「あおぞら銀行」の、インターネット専業支店です。BANKとは、BANK支店やBANKブルー支店など名称にBANKがつく支店の総称となります。

あおぞら銀行BANKは、ネットのみで営業するネット銀行と同じく店舗や通帳がありません。運営コストを抑え、その分高い預金金利や低い手数料を設定し、利用者に還元しています。

あおぞら銀行BANKはネット銀行と言ってよい業態ですが、あおぞら銀行そのものには新宿支店や福岡支店など、通常の有人店舗があります。

すでにあおぞら銀行の有人店舗で口座を持っている人も、BANKのサービスを利用できます。

あおぞら銀行BANKの強み

同ランキングでは、あおぞら銀行BANKの以下の強みが評価されたようです。

【あおぞら銀行BANKの強み】(2021年2月26日時点)
〇普通預金金利が年利0.2%(税引前)(特別な条件なし)
〇ゆうちょ銀行ATM手数料が365日いつでも無料

ネット銀行は預金金利が比較的高いと紹介しましたが、中でもあおぞら銀行BANKの普通預金金利は年利0.2%(税引前)と、国内トップの水準です。一般的な銀行の金利0.001%の実に200倍ということになります。

しかも、最低預入金額などの特別な条件はありません。あおぞら銀行BANKで口座開設さえすれば年利0.2%(税引前)の好金利で運用できます。普通預金ですから定期預金と違って、いつでも出し入れ自由です。

また、ゆうちょ銀行のATMが365日いつでも手数料無料で利用できる点も強みです。ゆうちょ銀行ATMは全国に約3万2000台もあるので、「近くに利用できるATMがない」というケースは少ないでしょう。

高い預金金利とATM手数料無料が評価され、あおぞら銀行BANKは人気ランキングで1位を獲得しました。ほかにもあおぞら銀行BANKならではのメリットもあるので、一度口座開設してみてはいかがでしょうか。

ネット銀行はメリット大 おすすめはあおぞら銀行BANK

ネット銀行は、上手に活用すれば従来型の銀行よりも大きなメリットを受けられます。

特に、おすすめなのが前述のとおり「あおぞら銀行BANK」です。普通預金金利が国内ナンバーワンの年利0.2%(税引前)と高く、ゆうちょ銀行ATM手数料が365日無料になるなどのメリットもあり、ザイ・オンラインの2021年版ネット銀行人気ランキングで1位を獲得しました。

「どこの銀行にしようかな」と迷っている人は、あおぞら銀行BANKをまず検討してみてはいかがでしょうか。

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