ふるさと納税の新制度でさらに注目が高まりつつある ?

2015年1月からの改正では、従来「住民税の1割」だった税金の軽減額の上限が2割に拡大されている。といっても、税金の軽減額が単純に2倍になったというわけではないので要注意だ。また、「確定申告」が必要だったのが「ワンストップ特例制度」が導入されて、寄付先が5自治体までであれば「確定申告不要」になった。この特例を受けるためには次の2つの条件を満たしていることが必要になる。

1. 確定申告の必要がない「給与所得者等」であること
2. 年間の寄付先が5団体以内であること

確定申告の必要がない給与所得者といっても、年収2,000万円を超える所得者、あるいは医療費控除などのために確定申告が必要な人は対象外になる。

ただし、確定申告に代わる申請書 (寄付金税額控除に係る申告特例申請書) を寄付先の自治体へそれぞれ郵送する必要がある。何もしないで確定申告が不要になるわけではないので要注意だ。

また、2016年1月1日から適用された新たな制度も2つある。簡単に紹介すると――
① ワンストップ特例制度に必要な「寄付金税額控除に係る申告特例申請書」にマイナンバー (個人番号) 」を記入すること。
② 申請書と一緒に「個人番号確認の書類」と「本人確認の書類」のコピーを郵送すること

「個人番号確認の書類」というのは、個人番号カードを持っている人はその裏面のコピー、通知カードを持っている人は通知カードのコピー、そのいずれもない人は「個人番号が記載された住民票の写し」になる。

ちょっとした手続きで様々な特典

さて、ふるさと納税についてその仕組みや注意点などを紹介してきたが、改めてその魅力や人気の背景について触れておこう。

やはり、最大のメリットは自治体によって、様々な工夫を凝らして特産品や特典を提供しており、それらを納税者が自由に選択できる、という点にあるだろう。ふるさと納税で提供される特産品については、インターネットに専門のサイトが複数立ち上がっており、そうしたサイトで人気商品の情報をゲットするのもひとつの方法だろう。

最近では、地域内限定で利用できる「商品券」といった金券を提供する自治体も現れている。提供される特産品や特典が自分で選べるという点で人気が高い。例えば、埼玉県鶴ヶ島市の特産品の中には、鉄道模型の制作会社の特産品 (西武鉄道E851形電気機関車 展示セット、1万円の寄付、鶴ヶ島市ホームページより) があり、総務省が発表している「平成28年度ふるさと納税に関する現況調査について」よれば、同市の平成27年の寄付金額は県内首位となっている。

注意としては、確定申告、あるいは、申請書を自治体に郵送する必要があるなどの一手間がかかるといった点だろう。そうした手続きをきちんと行い、自治体への寄付をすることで税控除が受けられ、実質的に自己負担2,000円で様々な特産品や特典がゲットできる魅力は大きい。自分の好きなものをチョイスしながら、地域活性化にも貢献できるふるさと納税を検討してみてはいかがだろうか。(提供: 大和ネクスト銀行

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