REIT,不動産
(写真=Thinkstock/Getty Images)

目次

  1. 不動産投資との詳細比較
  2. 安定収益を確保できるのが大きな魅力
  3. 株式と同様に少額からの投資が可能

不動産投資との詳細比較

前回【第2回】ではREITと投信信託、不動産投資との違いについて紹介した。そして今回【第3回】では、不動産投資と比較した場合のREITの魅力について深掘りしていく。株や投資信託ではなく不動産に興味があるが、高額の出資や面倒な手続きを避けてなるべく簡単に少額から始めたい、といった要望もあるだろう。

少額から始められることがREITの魅力の一つだが、他にもメリットはある。それでは説明していく。

安定収益を確保できるのが大きな魅力

REITは不特定多数の投資家から多額の資金を集め不動産投資を行うファンドだ。東証上場第1号で最大の日本ビルファンド投資法人 <8951> の保有資産は2018年8月15日時点で1兆1050億円、最小規模の日本ヘルスケア投資法人 <3308> でも2018年7月17日時点で101億円の資産を有している。このため多数の不動産に投資し分散効果を確保すると同時に少なくとも1件百億円以上の高額優良物件を保有することが可能だ。

オフィスビル、マンション、高齢者向け住宅、複合商業施設等であれば入居者数も多くなるため、さらに分散効果が働き収益の安定性が高まる。個人でマンションやアパートへ投資する場合は多くても300室(15室×アパート20棟)程度で限界に達するが、REITであれば合計1万室超の物件も無理なく保有できる。たとえば、住宅特化型REITで最大のアドバンス・レジデンス投資法人 <3269> は、2018年8月1日時点で4481億円の資産を有し2万1286戸の賃貸に回す規模だ。

REITの場合、不動産の所有者は投資家ではなくファンドになる。このため、運用会社(AM)、管理会社(PM)、資産保管会社(信託銀行)等の専門業者が市場動向や物件情報の収集・分析、投資適否の判断、契約締結、資金調達、物件の引き渡し、登記申請、リーシング、施設管理、納税などを全て行う。投資家が物件管理に煩わされることが全くない点もメリットの1つだ。

REITは株式会社を模した投資専用機関の投資法人(ファンド)が不動産を保有し、その賃料収入等から費用を控除した利益を年2回の決算期に分配する仕組みになっている。

株式会社も中間決算と年度決算の際に配当を実施することになっているが、その内容は経営状況により大きく変動する。業績が悪く配当可能利益を確保できず無配になったり、将来のリスクや投資に備え配当を減らし内部留保に充てたりすることもある。それに対しREITは不動産賃料を分配金の原資とするため、毎期安定的に分配できる可能性が高い。2018年11月19日時点の分配金利回りは最低2.92%、最高7.25%、平均4.10%だ。REIT市場の創設以来、全銘柄合計の予想分配金利回りが国債利回り(10年)を下回ったことは一度もなく、安定収益を確保できる商品と言えるだろう。

株式と同様に少額からの投資が可能