REIT,不動産,優待
(写真=Thinkstock/Getty Images)

投資の「優待制度」といえば、「株主優待」がすぐに思い浮かぶだろう。上場企業が自社製品の割り引きや商品券から、果てはお米まで特典を提供している。その内容も幅広く、投資先を株主優待を基準に決めるといった投資家もいるほどだ。

ただし、この「投資優待」は上場企業の株式に限った話しではない。実は、上場REIT(不動産投資信託)にも、「投資優待制度」を設けている銘柄もあり、投資家にとってはウレシイ制度になっている。今回はその、株主優待にもひけをとらない、REITの投資優待について紹介する。

REITにもある「投資優待」

REITは投資家から集めた資金でオフィスビルやマンションなどの不動産を運用し、家賃収入や物件の売買で得られる利益を投資家に分配する金融商品だ。特定投資家のみに販売する私募REITと、取引所に上場されており誰でも買える上場REITがあるが、今回は主に上場REITに焦点を当てる。

現在、東京証券取引所に上場しているREITは全53銘柄。投資先になっている不動産にはオフィスや住宅、商業施設、物流施設、医療・介護施設、ホテルなどがある。さらに、その中でも、特定の不動産だけに投資するものは特化型、オフィスとマンションといった具合に異なるタイプの不動産を組み合わせるタイプを複合型などに分けられる。また、取得対象とする不動産を限定せずさまざまなものに投資するREITは総合型と呼ばれる。それぞれの投資家の方針に応じて選べるという特徴があるといえそうだ。

東証に上場しているREITの内で、優待制度を設けているのは6銘柄で。その中には、医療・介護施設型(ヘルスケアREIT)が3銘柄で、入居費の割り引きなどを特典としている。ほかにも、ホテル型2銘柄、住居型1銘柄が投資優待を設定しており、関連ホテルや旅館の宿泊・食事の割引券などを提供している。一部には、塾の入会金が無料という変わり種もある。

介護施設の入居体験も、ヘルスケアREITの投資優待

さっそく、J-REITの投資優待の具体例を見てみよう。まずは医療・介護施設型から見ていくが、価格(基準価額)は3月18日終値、予想利回りは運用会社からの発表がない場合は前期の分配金実績で算出したものだ。

いわゆるヘルスケアREITでは、介護施設への入居を体験できたり、介護施設への入居の際に支払う一時金の割り引きといった投資優待を設ける傾向にあると言えそうだ。

最初に取り上げるのは、日本ヘルスケア <3308> で、サービス付き高齢者向け住宅やその他の医療施設に投資しているREITだ。大和証券グループ本社 <8601> が100%の投資主だ。

同REITの投資優待はというと、ニチイ学館COCO塾の入会金無料・受講料割引券、COCO塾ジュニアの入会金無料、投資先ヘルスケア関連施設の入居一時金割引、体験入居無料券となっている。また、株主優待と同様に権利落ち日がREITの投資優待にも設定されており、同REITでは4月末日と10月末日となっている。

ちなみに、日本ヘルスケアの価格は18万8700円で、予想利回りは4.30%となっている。

ほかにも、投資優待を設ける医療・介護施設型REITにヘルスケア&メディカル <3455> がある。同REITが投資対象としているのは高齢者施設や医療施設などで、主要株主には三井住友フィナンシャルグループ <8316> 傘下の三井住友銀行がある。

さて、同REITの投資優待はというと、介護に関する無料相談、無料体験入居、無料昼食付見学、入居一時金割引、月額利用料の割引が組み込まれている。近親者に実際に介護サービスを利用している人がいたり、将来的に介護サービスを活用しようとしている投資家にとってはウマ味のある優待制度にもなってくれそうだ。

ヘルスケア&メディカルの価格は10万7300円、予想年間利率は3.91%だ。

ホテル型REITでは宿泊料・レストラン料金の割り引き特典

ホテル型REITにも注目の投資優待がある。その一つが星野リゾート・リート <3287> だ。星野リゾートの高級旅館を主要投資対象とするホテル特化型REITで、主な投資主は、日本トラスティ・サービス信託銀行や星野リゾートとなっている。

同REITの投資優待としては、大人1名1回の宿泊料金で2000円相当の割引優待券。1口当たり1枚。投資主1名当たり10枚が上限となっている。優待による割り引きを受けられる対象宿泊施設は、星のや 軽井沢、星のや 京都、リゾナーレ 八ヶ岳、界 松本、界 出雲、界 伊東、界 箱根、界 阿蘇、界 川治がある。権利落ち日は、4月末日と10月末日だ。

星野リゾート・リートの価格は、131万7000円となり、予想利回りは3.05%だ。

もう一つ、ホテル型REITの投資優待を見ておこう。ジャパン・ホテル・リート <8985> はヒルトン東京ベイなどのホテル特化型。スポンサーはシンガポール系のファンドだ。優待の概要としては、10口以上所有で宿泊割引券(50%)とレストラン割引券(20%)5枚ずつ。対象ホテルは各地オリエンタルホテルなど。ベストレートから10%割引。対象ホテルは各地イビス、メルキュールだ。

マイナス金利導入で一般個人の運用対象の幅はますます狭まっている一方で、投資優待制度に魅力を感じる投資家にとっては、REITは純粋な投資としても魅力的に移るかもしれない。さらには、外国人観光客のインバウンド需要の増加を踏まえて、ホテル型REITの成長を予想することもできそうだ。(ZUU online 編集部)

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