南阿蘇
(写真=PIXTA)

ご存知のとおり、熊本県は4月14日と16日、大きな地震に襲われました。熊本市在住の私は、14日夜と16日未明、3回の震度6を体験しました。その時の体験と、これから現実に考えねばならない復興にむけてのことを書いてみたいと思います。

M7.3の揺れを体験して

14日の地震で主に被害を受けたのは熊本市の隣町、益城町。震源地から8kmほどの我が家は震度6弱で大きく揺れましたが落下物はなく、益城町の切迫した雰囲気と違い、翌15日は市内は地震よりも水が出ないことが重要でした。

本震だったといわれるM7.3の地震は違いました。

最初のドーンという揺れから「これは昨日の地震とは規模が違う、死ぬかもしれない」と感じたのです。異常な揺れの中、停電して暗闇で鳴り響く地震速報の音と、食器類が割れる音、そしてゴーッという地鳴りの音だけが聞こえ、子供の手を握り締めました。

夜中の地震というのは怖いもので、揺れの後にどんな行動をとったらよいのかわからなくなります。できれば近隣の指定避難所(小学校)にいきたい、でもその途中の道はどうなっているのか。真っ暗な中移動して大丈夫なのか。いろんな考えが湧いてきて纏まりません。

幸いなことに電気は5分ほどで回復し、家族全員避難所に辿りつくことができました。

これを読まれている方は、指定避難所の確認とそこまでの危険箇所等を確認し、懐中電灯を準備しておくことをお勧めします。

不安な夜「本当に」役に立ったモノ

避難所に着くと続々と避難者が来ており、知り合いと再会できたことを喜び合いました。避難所の体育館もガラスが割れて入れない状態で、私たちは校庭にテントを張り夜明けまでを過ごすことに。大きな余震が来るたびにあちこちから悲鳴が聞こえ、さらに恐怖を煽ります。

そんな中、役に立ったのがタブレット端末や携帯電話。テレビの情報よりTwitter、Facebook等、SNSの情報が早いのです。阿蘇大橋が落ちた、俵山トンネル(阿蘇に続くトンネル)で大崩落があった、バイパスが横にひび割れ通行禁止などなど……。報道機関がまだ知らせない情報がどんどん入ってきました。中にはガセネタも多いので、情報を取捨選択する必要がありますが、道路情報などは非常に役立ちました。

私たちはその情報の中、実家福岡に戻ることを決意。途中の道路状況は分からないけれど、大きな陥没や崩落があったのなら情報として上がるはず。それが「ない」ということは、道は「ある」はず、と信じて夜明けと共に出発、およそ3時間後の朝9時過ぎに福岡に到着しました。

今、熊本で困っていること

今、熊本で困っていることは、一部断水が続いていることです。熊本県内は湧き水や温泉などが多数あり、飲み水や風呂などは案外困らないのですが、トイレは大問題です。

私も数回避難所のトイレに行きましたが、本来のトイレは汚物で溢れて使用できず、オマルのようなビニールが下に敷いてある簡易便器を使いました。いっぱいになると薬剤を入れて固めてまとめるのですが、トイレにはそのビニールが山になっていました。

さらに余震が酷いため、家に入るのが怖いと、多くの人が避難所や車中で寝泊りをしています。また、熊本市内を中心とした都市部等では「動物可」の避難所が多いのですが、田舎の避難所では動物不可のため、仕方なく車中泊をしている人も多いという情報が伝わっています。エコノミークラス症候群で亡くなる人も出始め、こういった問題も解決していかねばと思っています。

義援金と支援金の違いについて

避難している福岡では「熊本地震 募金」と書かれた募金箱をよく見かけます。いろんな団体が募金活動を行っているなかで、東日本大震災の時に募金が行き渡らなかったという話を耳にし、さっそく調べてみました。

募金は大きく分けて「義援金」と「支援金」の2種類があります。まず義援金は、日本赤十字やテレビ局などを通じて直接被災者にお金が届く仕組みになっています。ただ、被災者への復旧・救命活動には使われない、公平分配を規するため分配に時間がかかるなどのデメリットがあります。

一方支援金は、被災者救援の団体など、自分が募金したい団体を選び募金するものです。炊き出しをする団体、レスキューをする団体など復旧・救命にもお金は使われます。その団体が使用目的を決定できるため、すばやい活動を行うことができます。一方、一部にしかお金が使われないこともあります。

どちらもメリット・デメリットがありますが、私は自分が信頼できる団体を見つけ、支援金として届けるのが良いように思いました。

また、ふるさと納税という直接的に自治体にお金を届ける方法もあります。すでに被害の大きい益城町、阿蘇市、南阿蘇村などへ納税する方が増えているようです。

「肥後もっこす」の心意気

暗い話ばかりでしたが、明るい話も伝わってきています。熊本へはあっというまに多くの支援物資が集まってきました。大変感謝しています。

また、もともと農業県の熊本ですので食材は豊富。自分たちで炊き出しをして振るまう人たちも多く、肥後もっこす(肥後の頑固者の意味)の心意気を感じました。

熊本はかならず再び立ち上がります、皆さんも応援してください。「がんばろう くまもと」。(熊本在住ライター)

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