優待ほしさに株式投資をはじめる前に
「投資家の特典」と聞いてまっさきに思いつくのは株主優待ではないでしょうか。株主優待がほしくて株式投資を始める人も多いようです。
もし株主優待ほしさに株式投資を始めようとしているのならちょっと待って。世の中にはより手軽に、少額からスタートできて、しかも特典の種類が豊富な投資があるんです。
それは「クラウドファンディング」という「インターネット経由で不特定多数の人々から資金調達を行い、商品開発や事業などを達成する仕組み(コトバンクより引用)」を利用した小規模ファンドへの出資です。
クラウドファンディングを利用している筆者が、自分の経験から感じたメリットとリスクを株式投資と比較しながら紹介します。
クラウドファンディングのメリット
①手続きが楽
株式投資で「A社」の株を買いたい場合、まず証券会社で口座を開設する必要があります。手続きのおおまかな流れとしては、申込み~必要書類の提出~口座開設書類到着となりますが、だいたい1週間程度は見ておいたほうがいいでしょう。
口座開設自体の事務手続きはスムーズに出来ても、その前に手数料や使い勝手を比較して「どこの証券会社がいいのか」という比較検討に時間を費やす場合もあるかもしれません。
その点、クラウドファンディングであれば「Aファンド」という投資対象が決まったら、web上で申込みは完了です。他に取り扱っている会社がないため比較は不要ですし、まずはファンドへ仮申込みすることができ、必要書類の提出や出資金の入金は後からで問題ありません。インターネット上で全てが完結できること、これがまさに「クラウド」ファンディングのいちばんの強みと言えます。
②少額で始められる
株主優待銘柄の場合、人気の銘柄は株価があがります。例えばディズニーランド、もしくはディズニーシーの1デーパスポートがもらえるオリエンタルランド <4661> の優待を得るためには70万~80万円ほどが必要になります(2016年5月現在)。魅力的な優待であればあるほど、株価に反映されてしまうため優待利回りが低くなる傾向にあります。
それに対して、クラウドファンディングは多くのファンドが数千円から始めることができます。また、寄付型や購入型など様々な出資スタイルがあることも特長です。筆者は投資として捉えているため、投資金額が償還されるファンド型を利用していますが、ファンド型でも1万円台からスタートすることができます。
また、日々変動する株価と違い、クラウドファンディングの出資金額は1口いくらと決まっているので、株のように安くなったときを待って買わなくても、思いついたときに購入できます。
③特典が多彩
ほんの一例ですが、お酒やスイーツ、コーヒー豆に化粧品など。日常生活で使える特典も多いですし、ファンドの事業内容によって内容は多岐にわたります。筆者は先日、靴をいただきましたが軽くて履きやすくてかなり秀逸な商品でした。ファンドを通じて、日本のモノづくりを応援できるというのも魅力です。
クラウドファンディングのリスク
投資ですのでもちろんリスクはつきもの。最後にリスクについて考えてみましょう。
①出資金がゼロになる可能性がある
株主優待の最大のリスクは、その企業の倒産によって株式がゼロになることです。筆者もかつてスカイマークで痛い目をみました。
ではクラウドファンディングの場合はどうでしょうか。こちらも事業が計画通りに進まなくて出資金がゼロになる可能性があります。
②出資金が返還されることもある
つい最近、筆者が保有していたファンドから出資金返還というお知らせがきました。そこに書いてあったのは「計画していた事業を継続できないため、ファンドを解散する」という内容でした。応援していたファンドが事業を継続できないというのは非常に残念なことです。この場合、手数料を差し引いた全額が返還されます。
日本経済の活性化につながるかも!
上記のようにリスクのあるクラウドファンディングですが、先述したとおり、投資額が少額に抑えられるので、万が一ゼロになってしまっても損失が限定されています。また、償還前に特典をもらえるので、出資金-特典=損失と捉えれば、さらに損失を少なく見積もることもできると思います。
クラウドファンディングの何よりの魅力は、個人レベルで日本全国の小規模事業者を応援できることではないでしょうか。自分が出資したお金で日本経済が活性化されたら嬉しいですよね。そんな思いで筆者はこれからもクラウドファンディングを積極的に利用します。
Swimmy
30代女性不動産投資家。投資歴10年。株式、投資信託、FX等さまざまな手法で資産運用を行い、国内外に物件を所有。上場企業の不動産業務、有名投資家のアシスタントを経て、現在は湘南でスローライフを満喫中。
不動産投資がもたらしてくれた豊かで上質な暮らし
(提供: DAILY ANDS )
【合わせてよみたい】
・
年収別「資産形成で最初に買うべき物件」とは
・
お好みのスタイルでどうぞ。働く女性の感性を生かした株投資
・
株初心者の女性に教えたい銘柄探しヒント8
・
あなたは投資で成功できる? 診断リスト
・
フランス流 無理しない6つの節約アイデア