健康的な食事が大切なのは分かっていても、長年続けてきた食生活を変えるのは難しい。そこで普通の食事に少量プラスアルファするだけで栄養バランスを改善する食材をここで「スーパーフード」として紹介しよう。
スーパーフードは老化や生活習慣病の予防に寄与する
健康にプラスとなる成分を豊富に含む食品「スーパーフード」。1980年代のアメリカやカナダで使われはじめた言葉だ。第一人者であるアメリカの医師スティーブン・プラットは「健康によい栄養分を豊富に含みつつ(多くの場合は)低カロリーである食品」と定義し、それが老化や生活習慣病の予防に寄与し、病気のリスクを遠ざけるとしている。
ただ定義は研究者によってまちまちであり、野菜や果物など普通の食材を挙げる者もいれば、ある特定の有効成分を非常に多く含み、少量の摂取でその成分を効率的に摂れるものだけをスーパーフードとみなす者もいる。
日本スーパーフード協会によると、「栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること」「あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること」「一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつ」−−といった条件を満たすものがスーパーフードにふさわしい食品だという。
気軽に食べられる代表的なスーパーフード
代表的なものいくつか紹介しよう。日本で入手しやすく、ご飯やパン、一般的な料理に加えて食べやすいものを中心にチョイスしてみた。
●アマランサス(Amaranthus)
栄養価が豊富なことから「スーパーグレイン(驚異の穀物)」とも呼ばれている。世界保健機構(WHO)ではアマランサスを「未来の食物」と称しており、NASAでも宇宙飛行士の食料として取り入れられているという。
また日本では「赤粟(あかあわ)」として栽培されてきた歴史があり、青森県の恐山で修行する修行僧たちはこれを食べながら修行していた。そのため「仙人穀」とも呼ばれる。
このアマランサスは雑穀と同じ要領で、米と一緒に炊飯器に入れて炊飯することで毎日気軽に食すことができる。また、ゆでるとプチプチとした食感を味わえるので、サラダなどのトッピングとしてもおいしくいただける。
●ワイルドライス(Wild Rice)
米ではなくイネ科マコモ属の草の実のこと。マコモは日本でも古くからなじまれた植物であり、その繊維は神社のしめ縄などに伝統的に用いられてきた。また、アメリカでは、ネイティブ・アメリカンが太古から神聖な食品として食してきた歴史がある。
栄養面では、低カロリー、低脂肪、低食塩、高タンパクでアミノ酸も豊富。玄米と比べると、ビタミンEは4倍、葉酸は6倍も含まれており、食物繊維、ビタミンB、鉄分、マグネシウム、リン、亜鉛などもバランスよく含まれている。
ただし、一般的な雑穀類よりも高価なため、それ単体で食べるのではなく、ほかの雑穀とミックスした上で米に混ぜて炊飯する食べ方が一般的だ。またナッツのような濃い風味を持つため、少量をゆで、アクセントとして各種の料理にトッピングしてもいいだろう。
●ごま(Sesame)
老化の原因の1つとみなされている活性酸素は、特に肝臓で作られやすい。老化予防には抗酸化作用を肝臓にもたらせばいいわけだが、そのときに頼りになるのがごまに含まれる「セサミン」という成分だ。
セサミンは、活性酸素が多く発生する肝臓で、強力な抗酸化の働きを発揮する。具体的には、肝臓にたどり着くまで、その抗酸化作用を温存しておいて、肝臓に達した時点でその作用を存分に発揮するのだ。
ごまは、ごま塩やごま和え程度ではそう多くは摂れないが、ペースト状のものは、さまざまな料理のタレとして使ったり、ピーナツバター感覚でパンに塗って食したりできる。この食べ方なら有効成分のセサミンを健康のために十分な量、摂ることになるだろう。ごまペーストは最近では一般のスーパーなどで入手できるようになってきた。
●亜麻仁油(Flaxseed Oil)、ココナッツオイル(Coconut Oil)
健康にいい油として、非加熱調理に用いることで肌荒れ改善や脳の活性に効果を発揮するといわれる亜麻仁油(Flaxseed Oil)。そして体内に蓄積された脂肪を燃やしながらエネルギーに転換されることから「やせる油」ともいわれるココナッツオイル(coconuts_oil)などもうまく日常の食事に取り入れるといいだろう。
身近な「ジャパニーズ・スーパーフード」
ここに挙げたスーパーフードが入手しにくい場合は、身近な日本食を見直してみてはどうだろうか?
前出の日本スーパーフード協会は「ジャパニーズ・スーパーフード」として、腸内環境を整える善玉菌である納豆菌を含む納豆や、長寿食といわれる味噌、エネルギー飲料としての甘酒、老化防止や血圧・血糖値の上昇を抑えるカテキンを豊富に含む緑茶などを世界に向けて推奨している。
これらの身近な食材もうまく併用して、日常の食事を楽しみながら健康維持を目指してみてはいかがだろうか。(ZUU online 編集部)
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