FX
(写真=PIXTA)

「投資はやりたいけれど、何に投資をすれば良いのか分からない」そんな方は意外と多いのではないでしょうか?

投資というと、一般的にはFXや株式投資、不動産投資などが挙げられると思いますが、これらの言葉は知っていても、詳しくは知らないという方もいるでしょう。老後の年金収入があてにできなくなる中、「老後の資金は自分で守る」という思いから、投資にチャレンジしようとする方は今後増えていくと考えられます。そして「自分にはどんな投資が良いのか」知りたい方も増えていくでしょう。今回は、そうした疑問にお答えすべく、FX、株式投資、不動産投資の特徴を比較しながらご説明します。

FXのメリット・デメリット

FX(外国為替証拠金取引)とは、ドルやユーロ、人民元など外国通貨を売買してその差益を得る金融商品の1つです。

<メリット>

・少額投資が可能
数万円程度の資金から始められますので、投資を始めるハードルは非常に低いです。

・レバレッジ効果が得られる
FXや株式投資には「レバレッジ」という仕組みがあり、これを活用することで元金の最大25倍まで投資ができます。簡単に言うと100万円の資金で2500万円の売買ができるというもので、少額の投資で大きなリターンが期待できます。

・流動性(資産交換)が高い
為替相場は24時間変動しており、FXはインターネットで24時間いつでも取引が可能です。なお株式投資で取引できるのは基本的には9時~15時の間のみです。

<デメリット>

・リスクの高さ
リスクという観点で考えると、3つの投資の中では一番大きいかもしれません。その理由は、メリットにも挙げた「レバレッジ」です。株と違い1日の変動幅はそう大きくないですが、投資額の25倍まで取引ができるため、大きな利益を生み出すこともありますが、大きな損害を被る危険性もあります。いわゆるハイリスク・ハイリターンです。

さらに、これは株式投資にも言えますが、FXにおけるリスク要因は、「為替変動」「金利変動」「地政学的リスク」など多岐にわたります。また、各種経済指標でも、アメリカの雇用統計が下振れしたり、中国が自国の通貨を買い増したりといったことで為替レートはいっせいに反応しますので、外的環境に左右されやすいのが特徴です。

株式投資のメリット・デメリット

<メリット>

・少額投資
FXと同様、株式投資も少額の資金でスタートできます。投資の入り口には向いていると言えるでしょう。

・レバレッジ(信用取引)
レバレッジを効かせた株式投資とは、いわゆる「信用取引」を指しています。レバレッジ効果はFX(元金の最大25倍)と比較すると小さく、証券会社によりますが3倍程度までです。取引する金額の30%を委託保証金として差し入れることで、3倍までの取引ができる計算になります。

・流動性
FXほどではないですが、株式も流動性の高い(売買しやすい)商品です。株式投資は基本的に9時~15時の間で可能で、不動産投資に比べるとはるかに売買しやすいです。

・選べる商品(銘柄)が多い
株式投資は千単位で選べる銘柄がありますので、分散投資してリスクを軽減したり、自分の得意な業種に絞ったりと、銘柄を選ぶ自由度が高いです。一方、FXで銘柄にあたる「通貨」の種類は多くても60程度で、一般的に取引を行う主要通貨となると12種類程度です。

<デメリット>

・リスクの高さ
株式投資もFXと同様、リスクは多少高くなります。レバレッジを効かせることによるリスクもありますが、株はFXよりも1日の変動率が激しくなることもある点が大きなリスク要因です。銘柄の価格にもよりますが、20%~30%以上変動することも少なくありません。

さらにFXと同じく、外的要因により株価は変動しやすく、日本時間の深夜に取引が終わるアメリカ株式市場の影響を受けて、翌日9時に日本市場はスタートすることがほとんどです。

不動産投資のメリット・デメリット

<メリット>

・リスクの低さ
3つの投資を比較して考えると、不動産投資が最もリスクの低い投資と言えるでしょう。その理由は、投資対象がFXや株よりも外的要因に左右されにくいからです。

例えば株であれば、経済状況の変化によって1週間で株価が半分になることもあり得ます。これは単純に考えると、1週間で資産が半分になってしまう(レバレッジをかけていればそれ以上)ということです。しかし、社会情勢などの外的要因によって土地や建物の価値が1週間で半減することはまずありません。

・安定収入
不動産投資でワンルームマンションを購入して賃貸すると、空室が出ない限りは毎月安定したキャッシュ(賃料収入)を得ることができます。一方、FXや株式投資では、FXのスワップポイントや株式の株主配当が、不動産投資のそれに該当しますが、家賃収入ほどの金額が定期的に確実に入ることはありません。

・節税効果
不動産投資では、ローンの借入金利や火災保険など、投資物件に掛かる経費計上できる項目が多いため、節税対策になります。これは株式やFXにはない特徴です。

<デメリット>

・初期費用
FXや株と比べる初期費用は多く掛かります。ただし不動産投資ではローンの借入を利用できます。もし不動産購入資金をすべてローンで支払えば、諸費用に掛かる100万円程度の資金(物件価格によります)から始めることもできますが、それでもFXや株式投資と比べると高額となるケースが多いのではないでしょうか。

・流動性
FXや株は基本的にはすぐ売買することができます(一部例外を除く)が、不動産の売買はどうしても手間や時間がかかります。

まとめ

FX、株、不動産投資、すべての投資にそれぞれの特徴があります。気軽に始められるのはFXや株かもしれませんが、きちんと勉強して投資をするのであれば、一番リスクが小さくて定期的な収入を生み出す不動産投資は、魅力的ではないでしょうか。もちろん、株式投資やFXにもリスクを軽減する方法はありますが(レバレッジのかけ方など)、基本的にはハイリスク・ハイリターンの考えです。そして不動産投資はローリスク・ミドルリターンの考え方です。

ここでご紹介した内容を参考に、資産運用にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。(提供: TATE-MAGA

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