ひょんなことから株式投資をはじめることになったアラサーの筆者。数百円で購入できる「ミニ株」のデビューから早1カ月が経とうとしています。
日本国内の株価はイギリスのEU離脱のニュース以降、下がり気味でしたが、8日の米国雇用統計発表、10日の参議院議員選挙という大きなイベントが終わったこともあり、筆者は何となくそろそろ株価が戻るような予感がしていました。実際、今週(7月11日)に入り、「そろそろ、気になっていた銘柄の株価も戻っているかな?」と思い見てみたところ、株価がもとに戻っている企業が多くありました。
「株価も戻ったし、今週はいよいよ株を買うぞ!」と気合十分。今回は、株式投資の最初単位である「単元株」のデビューに挑戦します!
3万円以下で買える株を探します
気になる銘柄の株価や業績、自己資本比率などを調べ、どの株を買おうかリサーチしていた筆者。単元株デビューということで、もしものこと(大きなニュースや企業の不祥事・倒産など)が起きた時のことも考え、今回は3万円以内の銘柄を買うことに決めました。
前回、単元未満株を買った時はSBI証券を利用しましたが、今回は10万円以下の株の手数料が無料の松井証券を利用することにします!
多少の知識がある「不動産」の会社に決定!
今回、単元株デビューに筆者が選んだ銘柄は「アーバネットコーポレーション<3242>」です。1997年に設立された、不動産開発・賃貸・仲介業などを行う企業です。
東京23区をメインに、投資用ワンルームマンションや1棟販売などを行っています。筆者は仕事で不動産関連の取材などをする機会があるため、不動産に関する知識が多少あることもこの企業を選んだ理由の一つです。
現在は都内を中心にマンションの販売価格が上昇していて、東京の不動産は海外の投資家からも人気があるようです。近年は東京に住む人が増加していることもあり、都内で利便性のよい所は特に、今後も住む人がいる可能性が高そうです。
そうなると、投資用マンションがすぐに売れなくなることもなさそう、イコール事業の業績が悪化することはしばらくなさそう、と考えました。同社の2016年の6月期通期は増収増益・増配予想となっていることや、事業として今後も堅調な収益の拡大が見込めそうだと予測しました。
シンプルで見やすい画面で株を注文してみる
12日、仕事の合間に松井証券のサイトを開き、「株式投資→現物買」のページからアーバネットコーポレーションの注文入力ページを開きました。松井証券のサイト、やはり画面がシンプルで見やすいです。株価の現在値は285円。「安く買って高く売い、利益を出す」ために、自分で値段を指定する「指値注文」にすることにしました。(「指値注文」については、 「#08 「損したくない人」にもできる株取引って?」 を参考にしてください)
価格は板情報などを参考にし、まずは「この価格で買えたらいいな」という「282円」で注文を出しました。
希望価格や株数、注文方法などを選んで操作はすぐに完了。あとは15時の取引終了を待つのみです。
その後、取引終了の15時以降に再び松井証券のサイトを見たところ、残念ながらその日は希望の指値で買うことができず、取引は成立しませんでした。
翌13日の朝、仕事の前に再び注文。前日、アーバネットコーポレーションの株価は1円単位で上下し、282円では買えなそうな気配もあったため、「283円にしたら買えるかな?」と、サイトから注文価格を283円に変更しておきました。
結局、その後は仕事が立て込みバタバタし、株が買えたかどうかを確認できたのは翌14日。指値注文にしておけば希望価格以上の値で買う心配もなく、欲しい銘柄に注文を出しておくだけでよいため、忙しい時も便利だなと思いました。
そして14日。仕事もひと段落し、「株、買えたかな…」と、ワクワクと不安が入り混じりつつ、松井証券のサイトを見てみました。すると…
無事に買うことができていました!
株式市場では、株取引の売買が成立することを「約定」と呼ぶそうで、画像の「状態」という欄を見てみると、12日は買えずに「失効」になっていますが、13日には「約定済」となっていました。アーバネットコーポレーションの単元株数は100株のため、283円×100株=2万8300円で株を買ったことになります。
ようやく買えた株。注文の後どうなった?
ひとまず指値で買えたことにひと安心。そして、13日に買った株がその後どのようになったのか見てみることにしました。すると…
松井証券では、前営業日時点での資産状況が表示されます。株式時価総額は2万8500円…。200円増えている!13日の終値を確認するため、預り残高ページを開きました。
13日にアーバネットコーポレーションの株を283円で買いましたが、13日の終値は285円だったため、買った時よりも2円上がっています。筆者は100株買ったため、13日時点では2円×100株分で200円プラスになっているということになります。
単元株デビューをしてみて感じたこと
日経平均も上がって、株価ももとに戻りつつあるタイミングでついに単元株を買うことができました。実際に株を買ってみて、株式は預金などと同じ「資産」のひとつということを理解しました。これは、言葉では理解できても、実際に株式投資をしてみないと実感できなかったことです。もちろんリスク管理の必要性はありますが、「株は思っていたほど怖い存在ではない」ことが改めてわかりました。
筆者が実際に株を買う時、家族から「株は怖いよ!」という声がありました。もちろん、筆者も当初はそう考えていた一人です。しかし、投資助言業を営むファイナンシャル・プランナー(FP)の高橋忠寛さんのお話を聞いたり、株の本を読んだり、口座を選んで開設し、実際に単元未満株を買い、欲しい銘柄を探し、会社について調べ、タイミングを見て単元株を買う…という一連の流れを経験してみて、「しっかりと準備や情報収集をして取り組めば、決して怖いものではない」ことが分かりました。
株式投資はギャンブルじゃなかった!
株式投資はギャンブルではありませんが、株価が上下するので不安定な印象があるのかな?と思います。
ギャンブルを否定するわけではないのですが、筆者からすると正直なところ、競馬や競艇などにお金をつぎ込む方が100倍怖いです…。
例えば、保有する株の株価が数円下がったとしても、それはイコール「株を買ったお金が全部ゼロになる」ということでは決してありません。下がっても様子を見てまた上がるのを待ったり、「これ以上は株価が上がらなそうだな」と思ったら早めに売ったりすることもできます。複数の株を持っている場合、ひとつの株で数百円~数千円程度の損失が出たとしても、他の銘柄の株価が上がれば資産はトータルでプラマイゼロになります。
「数百円でも、たとえ一時的にでも絶対損したくない!」と考えるタイプの方は、株ではなく他の投資方法を検討した方がよいのかもしれませんが、「一時的に多少損することも受け入れられる」という人なら、そこまで不安がる必要はないのです。
7月15日のアーバネットコーポレーションの株価は290円だったため、700円の利益になっています。今後、株価がどうなっていくかを見つつ、上がったらよきタイミングで売却してその差額で利益を出し、買った時より株価が下がりそうだなと思ったら売却するなど、様子を見ていこうと思います!(続く)
Y子
大学卒業後、出版社勤務等を経てフリーライターに。インタビューや取材、記事制作などを行う。20代の終わりが近づき、ただ漠然と貯金をすることに疑問を感じ「投資」に関心が出てきた。
(提供: DAILY ANDS )
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