(写真=Thinkstock/Getty Images)
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株式投資にはアノマリー投資と言う代表的な投資方法が存在する。これは多くの投資家が使用するファンダメンタル分析や短期投資家がこよなく愛するテクニカル分析などと同じくらい有名なものであり、投資業界においても一定の評価がされている手法でもある。

アノマリーは、「〇〇な場合(もしくは時)、市場(もしくは銘柄)は〇〇な動きをしやすい」という経験則のことである。経験則のため必ずしも当たるというわけではないが、長い株式市場の歴史の中で形作られてきた投資法のため、当たる場合も多い。

そこで代表的なアノマリーをご紹介していく。特にファンダメンタルやテクニカルは難解で近寄りがたいと思っている投資家は、ここから入ってみても良いだろう。

代表的なアノマリー 季節要因(4月から9月)

まずは季節要因に関するアノマリーとして、4月から9月の間の株価の全体的な動きを捉えてみよう。

4月になると日本では新年度となり、市場も活性化する。ただし、この流れはそれほど長くは続かないというのが市場の通説となっている。というのは、株式市場において一つのキーとなる5月があるからである。このタイミングで株が一気に下げることが多く、アメリカでは「5月に株を売っていったん休め(セルインメイ)」という格言があるくらいだ。

このアノマリーの背景には、新年度に向けて株価が上昇してきた反動として下げるとする説、夏場の外国人投資家のバカンスに向けて株が売られるという説、そしてヘッジファンドの決算に合わせて換金売りが発生するという説が存在するが、おそらく複合的なものであろう。

5月以降夏場を通して、市場は閑散とする傾向がある。日本でも夏場の休みと言うのは長くないものの、お盆があったりして市場も比較的落ち着く傾向がある。また、昨年2015年には大きな売り崩しがあったことは記憶に新しい(この時は5月に売りがなく8月であった)。

こうしてみると5月から夏場に関して言えば「要警戒」。いったん株を売って休ませておくのも一つの手なのである。

代表的なアノマリー 季節要因(10月から3月)

株式市場において盛り上がりを見せるのはこの後半戦である。先ほどご紹介した4月からの下落もしくは閑散相場から年末へと向けて株価は上がって行く傾向がある。

これはアメリカではクリスマスシーズンに向けて消費が活性化していくことと深いつながりがあり株式も年末へと向けて買われていく傾向があるのだ。

ちなみに1月(新年)に入るとそれまで株価が上昇してきた反動でいったん下げる傾向がある。2月には株価の下げも落ち着き、3月末に向けて株価はふたたび上昇をし始める。

こう考えると、5月に株を売られる前に株を処分し、10月以降に株を仕込み始めれば良いということになる。ただ、これはあくまで傾向であるため、欲しい株式を仕込むタイミングの一つとして参考してほしい。