JR関西線・JR阪和線・近鉄南大阪線沿線も不動産価格が上昇

「あべのハルカス」は市内南部の不動産価格を引き上げるだけではなく、天王寺・大阪阿倍野橋より郊外に伸びる沿線、具体的にはJR関西線・JR阪和線・近鉄南大阪線沿線では上昇が見込めます。梅田まで遠くやや不人気だった地域が再び活性化するチャンスです。ただし、目だった効果があるのはせいぜい15km圏が限界であって、要するに高井田・津久野・藤井寺ぐらいまで、それ以遠では急激な人口増加が起きなければ大幅に上昇する可能性は低いでしょう。

しかし、不動産バブルになると言っても東京の1/3以下ですから、東京では難しくても大阪では3倍の広さのオフィススペースが借りられます。新たな雇用が増える場合、一気に不動産価格が上昇するでしょう。新たな居住者が増えると思います。ただし、和歌山市あたりでは逆にストロー現象が生じる事態も考えられます。その場合、最初は地価が上昇しますが、5年ぐらいすると徐々に低下に向かいます。


不動産価格が低下するリスクも

次は大阪の不動産価格が低下する可能性を考えます。アベノミクス失速は大きな要因になりません。と言うのも、与党が「日本再生ビジョン」と言う第二の経済政策を提案しており、アベノミクスが失速して一時的に景気が悪化してしまっても短期間で立ち直ると思います。

本当に怖いのは電力不足です。最低でも2基の原発が稼動できなければ計画停電が必要になる危険性が考えられるため(計画停電しなくても)近畿地方の不動産価格が大きく下落するはずです。ただし、絶対的な電力量が不足しなければ大丈夫なので、決して関西電力の大飯原発、または、高浜原発が再稼動する必要性はなく、九州電力の玄海原発、または、川内原発であっても一向に構いませんが、玄海原発も川内原発も稼動できなければ暴落する可能性が高いでしょう。実際の所、火力でもギリギリ賄えるのかもしれませんが、北極の氷が溶けたら大阪は海に沈んでしまいます。原発再稼動の承諾を得るには地元の了解を得る必要がありますが、それには「地球温暖化の危険性」をしっかり説明する必要があります。


「グランフロント大阪」との相乗効果に注目

大阪では同時期に「グランフロント大阪」も開業しています。33~38階建てのタワーが3棟繋がっている大規模商業ビルです。テナントとして様々なショップ・レストラン・ホテル・オフィス等が入っている他、パナソニックや東京大学大学院も入っています。「グランフロント大阪」が存在する大阪市北区柴田1丁目の路線価も前年比約17%増しの384万円/m^2を付けており、大阪全体がバブルに浮かれています。「あべのハルカス」と場所が離れており、お互い与える影響は少ないですが、相乗効果が生じる可能性や片方が伸びなくなる危険性も充分に考えられます。ですから、これらに関係する株式や不動産に投資する場合、両方に分散して投資しておく方がリスクヘッジになります。

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