海外旅行,保険,選び方
(写真=PIXTA)

海外旅行保険といっても、補償の対応はさまざまだ。渡航前にきちんと自分の目的に合ったものを選ばなければ、いざというときに損をする可能性が高い。本記事では、海外旅行保険の種類や加入方法、目的別の保険の選び方を紹介する。ぜひチェックしてみてほしい。


キャンセル保険とは?旅行保険の種類

旅行保険には、死亡・けが・入院・賠償責任・航空機遅延・手荷物遅延など、さまざまなケースに対する補償がある。その一つに、キャンセル保険というものがある。名前のとおり、予定していた旅行をキャンセルしたいと思ったときに、キャンセル料の補償を受けられる保険である。

パッケージツアーでは、ピーク時の場合、出発日の前日から起算して40日前からキャンセル料が発生することがある。個人で航空券を手配した場合は取消料を100%支払わなくてはいけない。

どんなに楽しみに計画していた旅行でも、何らかの理由でキャンセルせざるを得ないことがあるだろう。そうなれば旅行代金の相当額は戻らない。そこで旅行代金のキャンセル料の補償を受けられるのがキャンセル保険というわけだ。

キャンセル保険は、例えば子供が急に発熱して旅行に行けなくなった、台風で電車が止まってしまい、かわりとなる交通機関もなく、出発時間までに空港へ行くことができなかった、高齢の友人が転倒して骨を折ってしまった、など。

これらは一例であり、保険会社によっても補償される内容は異なるので問い合わせてみよう。

海外旅行保険の選び方

せっかく保険に入っていても、何かあったときに補償対象外では後悔してもしきれないだろう。そんなことにならないようにするためにも、適当な海外旅行保険選びをせず、以下でお伝えするポイントをしっかり押さえておきたい。

治療費・救援費の補償内容

海外旅行保険で補償を受ける内容で最も多いのが、けがや病気。海外では医療費が高額なケースが多いのだ。そこで1つ目のポイントは、治療費・救援費の補償額を知ることだ。

治療費の支払い方法

あとで補償を受けられるとはいえ、もしものときに高額な治療費を自分で支払うとなれば負担は大きい。そこで注目すべきは「キャッシュレス・メディカルサービス」だ。

これは、保険会社が提携している病院であれば、その場で現金の支払いをせずに治療を受けることができるというものだ。その治療費は保険会社から病院に直接支払われる。このサービスを受けるには、渡航先の国に保険会社が提携する病院があるかどうかも確認しておくべきポイントである。

サポートサービスの充実度

言葉の通じない海外でトラブルに遭遇すると不安は大きい。パスポートを紛失したり、事故にあって病院で治療を受けるといったとき、電話1本でで迅速に適切な対応をしてくれるサポートサービスが必要だ。補償内容が充実しているかどうかに加えて、サポートサービスの質も確認しておきたい。

海外旅行保険の最適な加入手順は

海外旅行保険に加入できるところはいくつかあり、どれが最適かは人によって異なる。それぞれの特徴を知っておこう。

空港のカウンター

旅行当日になってまだ海外旅行保険に入っていなかったという場合に役立つ。いざというとき利用したいが、出発の前は何かと慌ただしいもの。きちんと補償内容を理解しないまま契約してしまうこともあるので、できれば事前に加入しておくほうがよい。

インターネット

インターネットで海外旅行保険に加入することも可能だ。その場合は、事前に保険についての知識を一通り理解しておくことが大切だ。対面で直接説明を受けることができないので、自分で内容を理解する必要があるからだ。

また、旅行時の注意点は、保険証券を渡航先に忘れず持っていくこと。現地で何かあった場合に必要となる。通常は郵送で受け取ることができるが、当日までに受け取れなければオンラインで印刷して持っていこう。

保険代理店

大手の旅行会社では、海外旅行保険の販売を代理で行っているところが多いだろう。子会社に保険会社を持つ旅行会社もある。保険代理店で加入する利点は、きちんと説明をしてもらうことができたり相談にのってもらえるので、保険内容を理解しやすいところだ。対面での契約を煩わしく感じる人には不向きであろう。

留学? バックパック? タイプ別の海外旅行保険 ・まとめ

短期間の海外旅行ではなく、長期で行く留学やバックパッカーの場合、それぞれどのような海外旅行保険を選べばよいのだろうか。最後の項ではタイプ別の海外旅行保険の選び方について紹介しよう。

留学

長期の留学の場合は、海外旅行保険とは別に「海外留学保険」というのがある。どんなところが通常の海外旅行保険と違うのだろうか。異なる点を以下に説明する。

個人賠償責任(長期用)

一般的な海外旅行保険に含まれている個人賠償責任ではカバーしきれない部分にも補償がある。滞在先の家主に対する損害賠償も補償してくれる。

生活用動産(長期用)

カメラ、時計などの貴重品やパソコンなどの破損、盗難への対応が効く。

オプション(緊急一時帰国費用)

身内の危篤や死亡の際に、一時帰国費用を補償するもの。こちらはオプションとして追加できる。

これら以外の傷害・疾病・航空機遅延などの補償は、通常の海外旅行保険と共通している。

バックパッカー

個人旅行であるバックパッカーは、海外での危険性が高いといえる。必ず海外旅行保険に加入しよう。長期間海外に滞在することが多いバックパッカーの場合、長期旅行者専門の海外旅行保険に加入する必要がある。何かあったときにすぐに対応してくれる保険会社選びが大切だ。

なお、長期間の保険をかければ必然的に費用も高額になる。まずは保険会社でどれくらいの保険料がかかるか相談してみよう。

海外旅行保険の種類や加入方法について理解していただけただろうか。海外旅行保険といっても補償対象はさまざまで、渡航目的により必要な補償は異なる。事前にどんな種類・補償内容か、知っておかないと痛い目にあうだろう。自分の目的に合った海外旅行保険を選び、後悔しないよう気をつけよう。