確定申告,確定申告 白色
(写真=Thinkstock/Getty Images)

確定申告には青色申告と白色申告と呼ばれる2種類の方法が存在するが、今回は特に白色申告に焦点を当てて解説する。一般に青色申告は難しく、白色申告は簡易だというイメージを抱く方が多いかと思うが、現状の制度においてそれらの認識が正しいのかどうか、ぜひ確認してほしい。


確定申告、青色と白色の違いとは?

確定申告とは所得税を確定させるために行われる税務手続きであり、青色申告と白色申告は、このうち不動産所得、事業所得、山林所得があるものに認められている申告方法である。青色申告は事前に「青色申告承認申請書」を提出しなければ適用されず、申請を行わなかった者はすべて白色申告の適用がなされる。

青色申告では正規の簿記の原則に従った記帳や帳簿の保存が義務付けられており、これを満たせていない場合は申告が認められないなどハードルは高いものの、各種控除や特典が設けられており節税効果が大きい。

これに対し白色申告では、青色申告で認められている各種控除や特典の適用は受けることができない代わりに、比較的簡易な記帳によって確定申告を行うことができる。

白色申告のメリット

白色申告によるメリットは、事前の申請等を必要とせず、簿記知識がない者でも申告が容易に行えることにあった。しかし平成23年度税制改正によって、平成26年分確定申告より白色申告においても記帳が義務付けられ、このメリットはあまり目立たなくなってしまった。

それでも複式簿記でない簡易な記帳が認められている点などが辛うじてメリットと言えなくもないが、同様の記帳は青色申告においても認められており、特筆するほどではない。なお青色申告において正規の簿記の原則に従わない簡易な帳簿を用いた場合は、青色申告特別控除の控除額(最大65万円)が引き下げられること(最大10万円)となる。

白色申告のデメリット

白色申告によるデメリットは、青色申告に認められている控除や特典が受けられないことである。具体的には、先に挙げた青色申告特別控除を始め、専従者給与や貸倒引当金、純損失などを経費として算入することができない。

特典の適用によって控除(経費算入)される金額は人によって異なるが、単純に最大65万円の控除があるかないかという差は大きいだろう。

白色申告で必要な書類とは?

白色申告を行う上では、確定申告書B・確定申告書Bに添付する各種控除関係書類・収支内訳書の提出が求められる。

確定申告書にはAとBがあり、青色・白色申告についてはいずれもBによって申告することとなる。また確定申告書Bに添付する控除関係書類は添付書類台紙という別紙に貼付するものと、別添すべきものとがあるため注意してほしい。

収支内訳書とは文字通り収支の内訳を総括するもので、整然とした記帳を心がけてさえいればさほど迷うこともないだろう。なお青色申告に際しては青色申告決算書という書類を作成することとなるのだが、この作業は知識がない者にはいささか難しく、これを持って白色申告を選択する方もいるのではないだろうか。

確定申告の領収書の要件は?

青色、白色問わず、確定申告において領収書として認められるためには、発行年月日・領収金額・宛名・取引内容・発行した者の所在地・氏名・連絡先・捺印(店名・屋号等の印字)、この要件が記載されていなければならない。

逆にこれらの情報が正しく記載されているのであれば、その書式等については特に問わないとされている。

また、公共交通機関の利用や、ネットショッピングによる取引など、領収書がそもそも発行されないものに関しては、別途窓口にて領収書の発行を申請するか、もしくは可能な範囲で詳細な状況が記述された代替書類があれば、これもまた領収書として認められる。ネットショッピングであれば、金額や宛名等が明記された注文書などがこれに当たる。

ここでいう詳細な状況の基準とは、提出する所轄税務署の判断に寄るため、一概にどういった情報を書けば良いということはできない。領収書の管理に気を配るのは当然だが、もしも領収書を失くしてしまったからといって記帳しないのではなく、これに代わる書類がないか探す価値は十分にあるだろう。

白色申告はあまりおすすめできない

はっきり言って、白色申告は現状の制度において勧められるものではない。唯一あったシンプルで簡単というメリットさえ小さくなった今、あえて白色申告を選択する理由はないだろう。しかし、簿記知識のないものが青色申告に挑むのはなかなかに骨が折れる。

そこで、専門家にこれを依頼するという方法があることを覚えておいていただきたい。適用される控除や特典の範囲にもよるが、あるいは依頼料を払ったとしても、それを上回るだけの節税効果を生む可能性さえある。

相応の手間をかけても自身で青色申告にチャレンジしたいという場合は、所轄税務署へ気軽に相談してみると良いだろう。申告をきっかけに簿記の知識を身に着けるという人も、そう珍しくない。

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