確定申告,源泉徴収票,書き方
(写真=PIXTA)

誰しも一度は手にしたことがあるであろう、源泉徴収票。しかし、その記載されている内容まで理解している人は少ない。今回は、普段何気なく手にしている源泉徴収票の見方について解説していきたい。


源泉徴収票を理解しよう

確定申告を行う場合、税務署へ提出する申告書の作成が必須となる。そして、その申告書を作成する上では、源泉徴収票の内容を記載していく必要がある。また、あなたが支払者の場合は源泉徴収票の作成が義務となる。

そもそも源泉徴収票とは

そもそも源泉徴収票とはどんなものであるか、そこから話を始めたい。源泉徴収票とは、給与などの支払者から交付される、正式な税額(源泉徴収額)が記載されたA6サイズの小さな用紙である。

企業にお勤めの方であれば、予測された税額が毎月の給与から引かれている。それを源泉徴収と言う。ただし、その金額はあくまで予測に基づいたものであるため、年末調整で正式な税額が決定する。そして、その最終的な税額が記載されたものが、源泉徴収票なのである。

その他にも、退職手当、公的年金の給付を受けている方も源泉徴収されているため、同様に源泉徴収票が発行される。

それぞれの支払者(サラリーマンであれば企業)が、源泉徴収票を2通作成し、1通は税務署に、1通は支払を受ける者に交付することとなっている。

つまり、前年度1月1日〜12月31日までの所得に対する正式な所得税額が記載された証明書が源泉徴収票である。

源泉徴収票の見方

おそらく源泉徴収票の内容を理解できていない方の多くは、その記載されている内容と、計算方法についての知識がないことが考えられる。それぞれの項目について見ていく。

支払金額

これはいわゆる年収の記載である。ただし、通勤手当は非課税限度額を超えない限り含まれていない。

計算式としては「収入-通勤手当=支払金額」となる。

給与所得控除後の金額

支払金額から給与所得控除額を差し引いた金額が記載されている。給与所得控除の金額は、支払金額によって計算方法が異なる。計算式は「支払金額-給与所得控除金額=給与所得控除後の金額」となる。

所得控除の額の合計額

所得控除の額の合計額には、社会保険料、生命保険料控除、地震保険料、家族の国民年金保険料、配偶者控除、扶養控除、基礎控除などが含まれる。給与所得控除を差し引いた金額から、さらに所得控除の額の合計額を引いた金額が所得控除後の額の合計額であり、1,000円未満を切り捨てたものを課税所得という。計算式は「給与所得控除後の金額-各種控除=所得控除後の額の合計額」となる。

源泉徴収税額

通常は、課税所得の金額ごとに定まった税率と控除を課税所得にかけると源泉徴収額となる。サラリーマンであれば、年末調整後の正式な金額が記載されている。ただし、現在は東日本大震災復興特別税2.1%が上乗せされ、通所の源泉徴収額×102.1/100の金額が書かれているので注意したい。

源泉徴収票の作成方法と交付の仕方

あなたがもし、支払者であれば源泉徴収票を作成し、交付する義務がある。源泉徴収票は国税庁のホームページからダウンロードすることができる。

まず、前項で説明した支払金額には手取り金額ではなく、額面金額を記入する。次に、支払金額に応じた給与所得控除金額を求める。所得税法第28条第190条関係別表5を参照してほしい。続いて所得控除の額の合計金額だが、これは年末調整時に提出された控除額を基に計算をする。

そして、最後にその年末調整後の金額を源泉徴収税額に記入をする。ここで、先述した東日本大震災復興特別税2.1%を忘れずに含めることが必要だ。

作成した源泉徴収票は、1通を税務署に提出。もう1通を給与受取者へ交付する。

年末調整以外の控除がある場合と再発行について

ここまでの話で、基本的な控除は支払者が行ってくれることはご理解いただけたかと思う。

しかし、給与所得以外に副業や投資を行っている場合や、年末調整で行われる控除以外のものがある場合は、確定申告をする必要があるので注意が必要だ。年末調整でカバーできないものとしては、配当控除や医療費控除などがある。

また、もし源泉徴収票を紛失してしまった場合は、速やかに支払者に再発行を依頼しよう。前職で源泉徴収票が発行されていた場合は、その企業に再発行を依頼することとなり、時間がかかる場合がある。確定申告の期間に間に合わないといったことがないよう、早めに依頼することをお勧めする。

自分が納めている税金額を把握しよう

以上、源泉徴収票の具体的な見方、作成方法などを解説してきた。今まで、なんとなく眺めていた源泉徴収票が少し身近なものに感じられるようになったのではないだろうか。

日本のサラリーマンは、税金に疎いと言われることが多い。源泉徴収という仕組みがそうさせている側面があるかもしれないが、ぜひ自分が納めている税額をきちんと把握してもらいたい。また、今まで控除などの項目があるのに確定申告をしていない場合は、多く税金を払ってしまっている可能性もあるので、これをきっかけにぜひ見直してほしい。