2016年も世界大富豪ランキングがテーマごとに発表され、ため息が出るような数字の億万長者たちがランクインした。今回ご紹介するのは「若者編」で、多くは父や母からの遺産相続だ。

ランキングは日本版を含めて30以上の国際版を抱える世界有数の経済誌『フォーブス』により発表されたものだ。

2016年の世界の金持ち動向を包括的に見てみると、ビリオネア数は前年度1826人から1810人に16人減った。全体で見る総資産も7兆500億ドルから6兆58億ドルと減少した。これは、世界的な原油価格や株価の落ち込み、中国やインドなど新興国の景気後退が大きく影響したと見られる。

上位3位を北欧の「あの国」が独占。早速、気になる2016年世界大富豪ランキング「若者編」をご紹介しよう(文中敬称略)。

10位 トム・ペルッサン 24億ドル H&M3代目

スウェーデン出身の31歳。祖父エルリンが1947年に創立したH&Mの3代目で現在は映画製作会社に勤務している。彼の兄がCEO、父が会長で、父はスウェーデンで最もリッチな人物でもある。父親をはじめ、兄、姉、叔母全てがビリオネアだ。

9位 ルーカス・ウォルトン 104億ドル 事故死の父から遺産相続

米国ワイオミング州に住む30歳。2005年の飛行機事故で亡くなった父親から、米国大手ウォルマート(Wal-Mart)や米国初のソーラーパネル製作会社の多額の株を含む、3分の1の遺産を相続した。

8位 ワン・ハン 13億ドル 父が吉祥航空を経営

中国出身の29歳。父が経営していた航空会社Juneyao Air(吉祥航空)の資産を、父の死後相続した。現在、その航空会社のシェアを27%を保有している。その他、デパートをはじめ、教育、文化、食べ物関連のビジネスの株も多く保有している。

7位 エヴァ・マリア・ブラウン‐ルーディック 14億ドル 母が世界最大級医療メーカー経営陣

ドイツ出身の29歳。母親は世界で最大規模を誇る医療メーカーSupervisory Board of B.Braun Melsungen AGのメンバーである。現在も家族経営が続いており、世界各国に5万4000人の従業員を抱え、2014年の収益は54憶ドルをマークした。

6位 ボビー・マーフィー 18億ドル スナップチャットCTO

米国に住む27歳。、1代にして新感覚写真&動画送信アプリ「SnapChat」を共同開発した。現在はCTO(最高技術責任者)に着任している。母は中国系フィリピン人でフィリピンで育った後、米国へ移民として渡っている。

5位 ルドウィグ・セオドア・ブラウン 12億ドル 父が医療メーカーを経営

ドイツ出身の26歳。1977年にB.Braun Melsungen AG(ビー・ブラウン)の経営を任されたLudwig George Braunの息子である。会社自体も注射・点滴製品を中心とするホスピタルケアや外来専門の医療用品など4つの分野に分けて経営することで、より密度の高いサービスを提供している。

4位 エヴァン・シュピ-ゲル 21億ドル スナップチャットCEO

米国に住む25歳。6位のボビーと共に「SnapChat」を共同開発し、現在はCEO(最高経営責任者)の座に就いている。フェイスブックのCEOから30億ドルという破格根で買収をもちかけられるも、堂々と断る強気の姿勢が話題にもなった。

3位 ガスタフ・マグナ-・ウィッツアー 11億ドル 父が鮭の加工メーカー経営

ノルウェー出身の23歳。父親が経営する世界でも最大規模のサケ会社ASAのシェアを47%保有している。サケの内臓を取り出し、調理しやすいようにカット・冷凍をしてから出荷することによって、国内をはじめ世界各国からの高需要を実現させた。

2位 キャサリーナ・アンドレセン 12億ドル 父が投資会社Ferd経営

ノルウェー出身の21歳。世界で2番目に若いビリオネアだ。父親がFerdという投資会社を経営しており、その42%のシェアを保有している。アンドレセン一家はノルウェーで最も有名な資産家で、もともとタバコのTiedemannsというブランドで財を築き上げた。しかし、2005年にはタバコビジネスを4億8000万ドルで売却している。

1位 アレキサンドラ・アンドレセン 12億ドル 2位のキャサリアーナの妹

堂々の1位は若干20歳!2位にランクインしているキャサリーナの1歳年下の妹、アレキサンドラ・アンドレセンだった。姉のキャサリーナ同様、父親の保有する財産を42%受け継いだ。
ノルウェー勢強し。父親はまだまだ現役ながら、20歳前後の子供たちに資産を分け与えるというがノルウェー文化の特徴なのだろうか。来年のランキングが早くも気になるところだが、新入りの顔、ランク落ちの顔、様々な変化をもって楽しめることを期待したいものである。(ZUU online 編集部)