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(写真=Thinkstock/GettyImages)

近年注目が高まっているETF

普段は個別銘柄の決算情報や、様々なテーマを儲けて関連銘柄をご紹介する「銘柄フォーカス」だが、本日は普段とは趣向を変えて近年注目が高まっている「ETF」についてご紹介する。

ETFとは「Exchange Traded Fund」の頭文字をとったもので、そのまま訳せば「取引所で取引されている投資信託」ということになる。正式には「上場投資信託」と呼ばれており、まさに株式と投資信託の特徴を合わせ持った金融商品だと言える。保有コストの低さや投資できる商品の多さ、最低投資金額が少額であることなどから近年ETFの取引は着実な増加傾向にある(グラフ参照)。

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通常の投資信託には、大きくわけて市場平均以上のリターンを狙う「アクティブ型」と市場平均と連動したパフォーマンスの実現を狙う「インデックス型」の2種類がある。

ETFは原則としてすべて「インデックス型」の投資信託だ。例えば「日経平均」や「TOPIX」などの国内の代表的な株価指数はもちろん、「食品」「エネルギー」「銀行」「自動車・輸送機」といった業種別の株価指数、また「米国」「中国」「韓国」「ブラジル」などの主要諸外国の株価指数に連動するETFなどが上場している。

さらに近年は「レバレッジ型」(通常の株価指数の数倍の値動きをする)や「インバース型」(株価指数と逆の値動きをする、例えば日経平均が上昇すると価格が下がり、日経平均が下落すると価格が上がるなど)といったETFが登場し、投資家の人気を集めている。

東証の日々の売買代金ランキングを見ると、「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> 」が毎日のように売買代金上位に顔を出しており、ご存じの方も多いかもしれない。

金融庁も今後ETFの利便性を強化する方向に

ETFが上場している東京証券取引所(東証)も情報発信を強化している。東証は12月8日に「 東証マネ部 」なる特設ウェブサイトを開設した。ETFの特徴や活用方法の解説から、著名投資家へのインタビューなど様々なコンテンツが盛りだくさんだ。ETFの活用をご検討されている方はぜひご覧いただくと良いだろう。

ご紹介してきたように近年注目が高まり取引も増加してきたETFだが、課題がないわけではない。一番の課題は流動性だ。ETFによっては流動性が非常に低い場合がある。例えば、「サムスンKODEX200証券上場指数投資信託 <1313> 」はKOSPI200という韓国の代表的な株価指数に連動する投資成果を狙うETFだが、1日の取引が10株しか成立しないという日が珍しくはない。金融商品にとっては「売りたいときに売れる」ということが非常に重要であり、せっかく優れた金融商品であるETFも、このような取引状況では投資家が安心して購入することはできないだろう。

(3) ETF 等の投資商品の提供
少額からの積立・分散投資を促進する上で、本来、上場投資信託(ETF)は有用な金融商品であるが、現状では、個人投資家のみならず機関投資家の利用も十分ではなく、流動性の乏しい銘柄も少なからず存在するほか、積立投資の場合、購入の都度販売手数料が発生する等の課題があり十分に活用されていないとの指摘がある。これらを踏まえ、金融審議会において、家計の安定的な資産形成に資するよう、ETFを巡る課題とその改善策について検討する。

(出所)平成 28 事務年度 金融行政方針P10「具体的重点施策」

このように、金融庁はETFの有用性および課題を認識した上で、今後「具体的重点施策」の1つとしてETFの利便性を高めていこうとしている。投資家にとってより良い商品となるように、今後の利便性向上を期待したい。