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(写真=TanyaRuza/Shutterstock.com)

持病があっても加入できる保険を各保険会社が販売しています。一般的な保険の審査が通らなかったという人にとって、それらの商品は魅力的に思えるのではないでしょうか。

その内容や利点のほか、注意したい点について解説していきましょう。

持病があっても諦めない

民間の医療保険に加入するには保険会社の審査を通過する必要がありますが、持病があったり、直近で通院や入院・手術を受けたなどの既往歴があったりすると、一般的な保険の審査に通過することが難しい場合があります。もちろん、一般的な保険でも特別条件付きで加入できる場合があります。

特別条件とは、保険加入の際に保険料の割増や保険金の削減、通常保障対象になっている特定疾患や特定の身体部位が対象外になる、等が挙げられます。これらは会社ごと、保険商品ごとに規定が異なるため、はじめから諦めずに確認をしましょう。

では、一般的な保険の審査を通過できなかった場合は、保険加入自体を諦めなくてはいけないのでしょうか。

持病があっても加入できる保険がある

もちろん、保険加入を諦める必要はありません。審査の基準が低い保険もあり、それが「無選択型」と「引受基準緩和型」の2種類です。

「無選択型」とは、健康状態に問題があるかないかに関係なく、医師の診査なしで加入することができる保険のことです。一般的な保険に比べて保険料が割高であったり、保障対象が限定されていたりしますが、安心を準備することができるという意味で、心強い存在です。

「引受基準緩和型」は「無選択型」同様に審査のハードルは低いものの、医師の診査があります。ですが、診査項目自体は一般的な保険よりも少なくなっています。保険料が割高になる点、免責事項がある点など、デメリットと考えられる部分はありますが、「無選択型」との最大の違いは既往症への保障がある点です。今後も同じ病気に悩まされる可能性がある場合などは、心強いでしょう。

加入のための条件はある?

では無条件に誰もが入れるのでしょうか。「無選択型」の場合は健康状態に関しての条件はありませんが、「引受基準緩和型」は次のような3〜5つ程度の健康告知をクリアする必要があります。

・ 過去3ヵ月以内に、受けた医師による診察または検査で、入院や手術をすすめられたことがあるか
・ 過去2年以内に、病気やけがで入院したことや、手術を受けたことがあるか
・ 過去5年以内に、ガンまたは肝硬変で入院したこと、手術を受けたことがあるか

これらの質問に対してすべて「いいえ」と回答できれば、申し込みをすることができます。ただし、職業や加入限度額など、健康以外の条件がある場合があるので確認しましょう。

持病があると通常の保険となにが変わる?

「無選択型」は「引受基準緩和型」で述べたように、既往症への保障がないというデメリットがあります。

2種類に共通する一般的な保険との違いでは、免責事項がある点があります。たとえば、加入から一定期間、保険金の支給に関しての制限です。「無選択型」の場合には、加入から一定期間は保障の対象外であったり、保障期間であっても保険金の支払い上限が高くなかったりということが挙げられます。「引受基準緩和型」の場合は、契約から1年が経過するまでは保障額が半額となったり、「無選択型」よりは多いにしても保険金の支払い上限が高くなかったりということが挙げられます。加入してすぐに100%の保障を受けられないのは、一般の保険との大きな違いといえるでしょう。

正直に、慎重に選ぶことが大切

当たり前のことですが、どの保険を検討するにしても、既往歴を隠してはいけません。条件が悪くなるからなどと、正直に申告をしなかった場合には、所定の期間内であれば告知義務違反として不利益を被ることも考えられます。バレなければいいと隠して契約し、保険金の支払いが発生したときに告知義務違反のせいで、保険金の支払いを拒否されるという事もあります。このほかにも、一方的に契約を解除されるケースも考えられるのです。

持病がある場合にも、はじめから自分で選択肢を狭めるのではなく、まずは相談をしてみることです。その上で最良の選択をすることこそ、自分や家族のためになるのです。(提供: 保険見直しonline

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