16日の東京市場は、ドル円相場が114円46銭で始まったものの、英国のメイ首相の演説を控え、リスク回避的な動きとなり、一時、113円61銭まで下落した。海外市場では、ややハードブレグジット懸念が和らいだことで、114円台まで値を戻してニューヨーククローズとなった。
17日の東京市場は、メイ首相の演説を夜間に控え、再びリスク回避の動きから113円台前半まで下落した。海外市場でも、「EU加盟の一部維持や準加盟国のような扱いは目指さない」という発言や、米国株下落と、米10年債利回り低下から112円62銭まで下落した。
18日の東京市場は、公示仲値前後で実需系のドル需要から113円台前半まで値を戻した。海外市場では、イエレンFRB議長が今後の利上げについて強気な発言を行ったことで、ドル買いの動きが強まり、114円台後半まで上昇した。
19日の東京市場は、前日夜間から続くドル買いの動きはあったものの、翌日にトランプ大統領就任を控え、方向感の乏しい展開となった。海外市場では、米新規失業保険申請件数や住宅着工件数が良好な結果だったことで、ドル高の流れが顕著となり、一時、115円63銭まで上昇したものの、米国株の下落に連れる形で、結局、114円台でニューヨーククローズとなった。
20日の東京市場は、ゴトウビということで、公示仲値に向け、ドル買いの動きが強まり、一時、115円台まで上昇したものの、その後は伸び悩んだ。海外市場でもトランプ大統領就任式と演説を控え、方向感の乏しい展開が続いた。
今週の為替展望
今週注目される経済指標は、24日の米12月中古住宅販売件数、25日の12月貿易統計、26日の米12月新築住宅販売件数、米12月CB景気先行総合指数、27日の12月消費者物価指数、米10-12月GDPなどである。また、27日より中国が春節休み入りとなる(?2日)。
今週の外国為替であるが、トランプ米大統領の就任というイベントを通過し、方向感の乏しい展開が想定される。また、18日に米ウォール・ストリートジャーナルに対して、「ドルが強すぎる」と発言しており、中国人民元を意識したものではあるが、基本スタンスはドル高をけん制する方向であるため、ここから更に円安に進むことは考えにくいのではないだろうか。
また、テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドはローソク足が、1σ付近であり、週足14週のRSIは、60%台前半となっていることから、過熱感は残るものの、落ち着きを見せつつある。
以上を考慮すれば、トランプ大統領就任式というイベントを通過し、材料難から方向感の乏しい展開となるものの、テクニカル面での一定の過熱感に加え、トランプ大統領のドル高けん制スタンスから緩やかな円高方向を想定すべきだろう。
注意したい点としては、米国企業の決算が多く予定されているため、決算発表の結果から、リスク回避的な流れとなることでの円高進行が挙げられる。(ZUU online 編集部)
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