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(写真=Thinkstock/Getty Images)

上場時の予想時価総額が250億ドル(約28650億円)など、景気のよい話題ばかりが先行しているSnapchat(スナップチャット)だが、少なくとも銀行にとってはそれほど「景気のいい取引」になる可能性が低いそうだ。

1月20日に米ウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)が報じたところでは、予定されている銀行の取り分は調達資金額の2.5%とテクノロジー企業IPO史上3番目に低くなる。一部からは、IPOによる銀行の収益低下に対する指摘もあがっている。

昨年のエクイティIPO取引は過去20年来最低水準

設立6年目にして異例のスピードで、今年3月と予想されている上場にまでのぼりつめたSnapchat。巨額の予想時価総額に加え、今年の予想収益は10億ドル(約1146億円)まで伸びると見こまれている。

まさに飛ぶ鳥落とす勢いといった感が強いが、ルネッサンス・キャピタルのデータによるとテクノロジー企業の大型IPOは7年連続で減っており、昨年の上場企業数は2003年以来、最低水準にまで落ちこんでいるという。現時点ではSnapchatが唯一の上場予定企業だ。

こうした売り手市場が続けば、銀行の立場が弱まるのも当然かと思われる。実際、昨年のエクイティIPO取引による収益は54億ドル(約6188億4000万円)と、過去20年で最低水準を記録。ピーク時の2000年には117億ドル(現在の163億ドル/約1兆8679億円相当)と比較するとその差は歴然だ。

アリババやFacebookといった超大型上場では取引手数料が1.1%と1.2%とさらに落ちこんだが、Facebookの調達額が160億ドル(約1兆8336億円)、アリババが250億ドル(約2兆8650億円)の調達に成功した事実を踏まえると、それほど悪い取引ではなかったはずだ。

しかしIPO規模でSnapchatと比較されることの多いTwitterが、2013年の上場で調達した資金は21億ドル(約2406億6000万円)。それに対して銀行は相場よりも低い3.25%を受けとった。通常、20億ドルから50億ドル(約2292億円から5730億円)規模のIPOでは平均3.5%が支払われる。

銀行にとっては、今後IPO企業が劇的に増えてくれることを願うばかりだろう。主幹事を含む米ゴールドマン・サックスなどはコメントを控えている。(ZUU online 編集部)

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